ハイフォン旅行ガイド:ハノイからの行き方、見どころ、ホテルと食べ物、カットバ島
ハイフォンはハノイの東にある港町です。列車で2時間半、カットビ空港には国際線も入ります。行き方と見どころ、この街の食べ物、そしてカットバ島への渡り方を順に整理しました。
| どこにあるか | ハノイの東、海に面した港町です。ベトナムで3番目に大きい都市です。 |
|---|---|
| 行き方 | ハノイから列車で2時間25分から2時間45分。車なら1時間30分から2時間です。 |
| 飛行機 | カットビ空港に国際線が入ります。ハノイの空港よりカットバ島にずっと近い場所です。 |
| 見どころ | フランス統治期の街並み、ドーソンのビーチ、ヴィンワンダーズ、そして世界遺産の寺院です。 |
| 食べ物 | カニのだしに平たい茶色の麺を入れたバインダークアがこの街の料理です。 |
| 日数 | 市内だけなら1日。ドーソンやカットバを足すなら2日が楽です。 |
1. ハイフォンについて、まず知っておくこと
2. いつ行くのがいいか
3. ハノイから列車で行く
4. ハノイから車で行く
5. 飛行機で行く
6. 空港から市内へ
7. 市内の移動
8. どこに泊まるか
9. フランスが残した街並みと劇場
10. 博物館と川沿い
11. 寺と市場
12. ヴィンワンダーズ・ヴーイエン
13. ドーソンのビーチ
14. ホンザウ、同じ名前の2か所
15. カットバ島へ渡る
16. ランハ湾とハロン湾へ出る船
17. コンソンとキエップバック、ハイフォンになった世界遺産
18. バクダンザンの史跡
19. バインダークア、この街の料理
20. バインミーカイとそのほかの食べ物
21. 1日か2日、どう組むか
22. 知っておくと楽なこと

1. ハイフォンについて、まず知っておくこと
ハイフォンはハノイの東、海に面した港町です。ホーチミン、ハノイに次ぐ大きさで、ベトナム北部に出入りする貨物の多くがこの港を通ります。
旅行先としての知名度は高くありません。ハロン湾やカットバ島へ行く途中に通り過ぎる場所だと思っている方が多い街です。実際、観光客向けに作られた通りもなく、みやげ物店が並ぶ一角もありません。
そのぶん静かです。フランスが港を運営していた時期の建物が中心部にそのまま残っていますが、その前を歩いているのは通勤する市民です。外国人だからといって値段を上げられることもまずありません。
2025年に市域が広がりました
2025年にハイズオン省がハイフォン市に合併されました。いまのハイフォンは以前よりずっと広く、古い記事で「ハイズオン」と書かれていた場所が市内に入っています。
旅行者にとって大きい点は2つです。世界遺産に登録された寺院が市内に入ったこと、そして「郡」という行政単位がなくなり、古い案内に書かれた住所がいまの表記と違うことです。
地図アプリは古い住所でもたいてい探し当てます。見つからないときは通りの名前だけで検索すると出てくることが多いです。
カットバ島もハイフォンです
行政上、カットバ島はハイフォンに属します。これが宿を予約するときに効いてきます。予約サイトでハイフォンを検索すると、島にある宿が同じ一覧に混ざって出るからです。
市内に泊まるつもりで押さえたのに、船に乗らないと行けない場所だったという話が起きます。詳しくは宿の節で書きました。
島で何をするかはカットバ島の旅行ガイドにまとめてあります。この記事では島への渡り方までを扱います。
何日いればいいか
市内だけなら半日から1日です。ドーソンのビーチやヴィンワンダーズまで入れるなら2日が楽です。
カットバ島まで組むと全体で3日から4日になります。島でまた2日必要になるからです。
市内からどれくらいか
🏛️ 市内中心
劇場前の広場を真ん中に置けば歩いて回れます。
✈️ カットビ空港
8km、車で20〜30分。ソウルからの便はここに入ります。
🎡 ヴィンワンダーズ
橋を渡って車で20分。1日かかります。
🏖️ ドーソンのビーチ
20km、車で30分。夏は混みます。
⛴️ カットバ島
船で30分、ロープウェイで15分。船着き場までは別です。
🛕 コンソン・キエップバック
車で1時間30分。世界遺産ですが市内からは遠いです。
2. いつ行くのがいいか
秋と春が過ごしやすい時期です。夏は暑く雨が多く、台風が通ります。冬は寒く曇りの日が続きます。
| 時期 | 天気 | この時期に行くと |
|---|---|---|
| 春 | 暖かくなり曇りが多い | 歩きやすく人が少ない |
| 初夏 | 暑くなり火炎樹が咲く | 祭りで中心部が混む |
| 盛夏 | 暑く雨が強く台風が来る | ビーチがいちばん賑わう |
| 秋 | 雨が減り涼しくなる | 市内と郊外を組みやすい |
| 冬 | 寒く風が強い | ビーチは閑散、街歩きは快適 |
夏は台風を計算に入れる
ハイフォンは海に面しているので、台風が来ればそのまま受けます。市の説明では年に3つから5つが影響し、そのうち1つか2つが直接上陸します。
止まるのはまず船です。カットバ島への便も、ドーソンからホンザウ島へ出る船も動かなくなります。風がおさまってもうねりが残れば、もう1日休むことがあります。
夏に島を組む日程なら、1日の余裕を持たせておくと安全です。船が1日止まると日程全体が押します。
雨は夏に集中します。一日中降るというより、午後に強く降ってやむ日が多いです。雷の日は春から秋の終わりまで続きます。
冬はかなり冷えます
北部なので冬は気温が下がります。海風が吹くと体感はさらに下がります。ベトナム南部の冬を想定して服を用意すると足りません。
ビーチはこの時期ほとんど人がいません。泳ぐのは難しく、ドーソンの店には冬に閉めるところもあります。
ただし街歩きには冬が向いています。暑くも蒸しもしないので、長く歩いても疲れません。
火炎樹が咲く時期
ハイフォンを象徴する木が火炎樹です。初夏に赤い花が一斉に咲きます。街路にこの木が多く、街の名前の代わりに赤い花の街と呼ばれることがあるほどです。
この花が咲く頃に市が大きな祭りを開きます。公演や花火が続き、中心部の道路が通行止めになります。
この時期は宿が早く埋まり、価格も上がります。行事を見に行くなら早めに予約が必要で、静かに見たいならこの時期は避けたほうがいいです。
3. ハノイから列車で行く
ハノイとハイフォンのあいだは1日4往復の列車が走ります。所要は2時間25分から2時間45分、距離は102kmです。
時刻表
| ハノイ発 | ハイフォン着 | ハイフォン発 | ハノイ着 |
|---|---|---|---|
| 06:00 (HP1) | 08:25 | 06:05 (LP2) | 08:49 |
| 09:25 (LP3) | 12:00 | 09:10 (LP6) | 11:52 |
| 15:15 (LP5) | 18:00 | 15:00 (LP8) | 17:40 |
| 18:10 (LP7) | 20:55 | 18:40 (HP2) | 21:15 |
始発に乗れば午前中に着いて1日をまるごと使えます。15:15の便で行って夜の列車で戻る日帰りもできます。夜に着く便は翌日から動く場合に使います。
ロンビエンに停まらない列車があります
ハノイ旧市街に泊まっているなら、ハイフォン駅地図行きの列車はロンビエン駅で乗るほうが近いです。ハノイ駅まで出なくてすみます。
ところが始発とハイフォン発の最終はロンビエンに停まりません。この2本はハノイ駅からしか乗れません。始発に乗ろうとロンビエンへ行って見送ることになります。
残る6本はロンビエンに停まります。ハノイ駅を出て10分ほどで通過します。
料金と座席
料金はどの便でも同じです。一般席が154,000ドン、少し良い席はそこから少しずつ上がり、いちばん上が360,000ドンの特別車両です。
この路線には火炎樹の名を付けた上級車両が入ります。座席が広く、向きを回して座れます。2時間半を楽に過ごしたいならこちらです。
一般席も悪くありません。日中の区間で寝台はなく、座席には厚みがあります。
切符はベトナム鉄道の公式サイトと駅の窓口で買えます。週末と連休は早く埋まるので先に押さえておくほうが確実です。
車窓
田んぼと集落が続きます。街を出るとすぐ田園になり、ハイフォンが近づくとまた工場と倉庫が見えてきます。
途中はザーラム、ハイズオン地図、フータイ、トゥオンリーに停まります。ハイズオンは合併で同じハイフォン市内になりました。世界遺産の寺院はこの駅から近い場所にあります。
列車が遅れることはまれです。同じ区間を車で行くと渋滞する日がありますが、列車の時刻はほぼそのままです。
4. ハノイから車で行く
高速道路なら1時間30分から2時間です。列車より速く、降りる場所を自由に選べます。
リムジンバンが使いやすい
ベトナムでリムジンといえば9人から11人乗りのワゴンのことです。座席が広く、詰め込みません。
宿の前で拾い、行き先まで送ってくれる会社が多くあります。荷物を持ってバスターミナルへ行かなくてすむのが列車との違いです。
この区間には会社がいくつもあります。ソンハイ、アンフイ・ダットカン、チュンタイン、トゥイグエンといった名前をよく見ます。1席220,000ドンあたりから始まります。
本数が多いので時刻を気にせず乗れます。ただし週末と連休は先に押さえておくほうがいいです。
路線バスとタクシー
ターミナル発の一般バスはもっと安く済みます。ただしターミナルまで行く必要があり、着くのもターミナルです。ハイフォンのターミナルは中心部から離れているので、結局タクシーに乗ることになります。
3人か4人なら車を1台借りる方法もあります。リムジンの座席代を合わせると近い金額になります。荷物が多い場合や子ども連れならこちらが楽です。
配車アプリで都市間の移動を頼むこともできます。料金が先に決まるので交渉の必要がありません。
高速道路の通行料
自分で運転するなら通行料がかかります。乗用車は区間によって44,000ドンから221,000ドンです。
料金所はすべてノンストップ方式です。車載の機器がないと通れないので、レンタカーを借りるときに確認が要ります。
ハノイとハイフォンを直結する高速道路と、その脇を通る古い国道があります。国道は集落を抜けるので時間がかかります。
列車と車、どちらにするか
時間だけ見れば車が速いです。ただしハイフォン駅は街の真ん中にあるので、市内を見る予定なら列車のほうが結果的に楽なことが多いです。
ドーソンやヴィンワンダーズのように市外が目的地なら車が向いています。降りる場所を選べるからです。

5. 飛行機で行く
ハイフォンにはカットビ国際空港があり、国際線が入ります。ソウルからの便で4時間20分ほどです。
ハノイの空港との違い
ハノイのノイバイ空港に降りてハイフォンやカットバ島へ向かうと、車で3時間以上かかります。カットビに直接入ればその区間がまるごと消えます。
カットバ島へ行く方には差が大きく出ます。空港から船着き場が近いので、着いたその日に島へ入れます。ノイバイから入るとハノイで1泊する日程になりがちです。
ソウル線はほぼ毎日あります。月に30便ほどなので、日程を合わせるのは難しくありません。
ただしハイフォンに入る国際線は韓国と中国だけです。ほかの国から来る場合はハノイかホーチミンを経由することになります。
帰りも同じです。戻る日が合わなければハノイまで移動して出国することになります。
国内線で入る方法
ホーチミンやダナンから国内線で入る道もあります。ベトナム国内をいくつか回る日程なら、ハイフォンを途中に挟むのは難しくありません。
南から北へ上がる日程で、ハノイではなくハイフォンに入ると、ハロン湾やカットバ島までの距離が短くなります。
空港の様子
カットビは大きな空港ではありません。ターミナルは1つで、中を通り抜けるのに時間がかかりません。
荷物が出てくるのも早く、入国審査の列もハノイより短いです。降りてから外に出るまでが短くてすみます。
そのかわり施設は多くありません。店や食事の場所が少ないので、早めに行って待つには向きません。時刻を合わせて行くほうがいいです。
6. 空港から市内へ
カットビ空港地図は市内から8kmほど、車で20分から30分です。
| 手段 | 料金 | 所要 |
|---|---|---|
| タクシー・配車アプリ | 180,000〜250,000ドン | 20〜30分 |
| 路線バス | 10,000ドン未満 | 30分以上、本数は少なめ |
| 事前予約の車 | 会社により異なります | 到着階で待っています |
タクシーと配車アプリ
空港から市内までタクシーで180,000ドンから250,000ドンです。行き先によって変わります。
配車アプリも使えます。グラブとグリーンSMがこの街では両方つかまります。グリーンSMは電気自動車で静かで、料金がアプリで先に決まります。
到着口で声をかけてくる運転手もいます。アプリで呼ぶか、正規のタクシー乗り場から乗ってください。
路線バス
空港前から市内へ行くバスがあります。料金は10,000ドンもしません。荷物が少なく時間に余裕があるならこちらでも構いません。
この路線のうち1本は市内を抜けて北のトゥイグエンまで行きます。バクダンザンの史跡へ向かう道と重なるので、市内を飛ばして先にそちらを見たい場合に使えます。
ただし本数は多くありません。着いた時刻によってはかなり待つことになります。
カットバ島へ直行する場合
空港から島へ直接向かうなら、船着き場かロープウェイ駅へ行きます。タクシーで1時間かかりません。
この道は市内を通りません。ハイフォンの街を見たいなら別に1日取る必要があります。
空港から島までを一括で売る車の便もあります。船の時刻に合わせて動くので、初めての方にはこちらが楽です。

7. 市内の移動
ハイフォンの中心部は広くありません。見どころが集まっている区域は歩いて回れます。
歩いて回れる範囲
劇場前の広場を真ん中に置くと、博物館、チョーサット、川沿いがすべて歩ける距離にあります。ゆっくり回っても半日で一周できます。
道が広く街路樹が多いです。ハノイ旧市街のような細い路地を探し回ることがないので、道に迷いにくいです。
ただし夏の日中は日陰でも暑いです。朝か日没前に歩き、昼は屋内にいるほうが楽です。
タクシーと配車アプリ
ドーソンや空港のように市外へ出るときは車を呼びます。グラブとグリーンSMが両方つかまり、メーターのタクシーも多いです。
バイクタクシーもよく走っています。短い距離ならこちらが速くて安いです。アプリで呼べば料金が先に決まります。
バイクを借りるか
宿が1日単位で貸してくれます。ドーソンまで自分で走る人もいます。
ただしハイフォンは貨物車の多い街です。港に出入りする大型車が市外の道路を一日中走っています。
運転に慣れていないなら市内だけで使うほうが安全です。市内は道が広く、車の流れも速くありません。
8. どこに泊まるか
市内に泊まるのが基本です。劇場と駅のあいだにホテルが集まっています。
予約の前に確認すること
予約サイトでハイフォンを検索すると、カットバ島の宿が一緒に出てきます。島が行政上ハイフォンに属するからです。
地域を分ける欄を見ると、ハイフォン市内、カットバ島、ランハ湾が別々に並んでいます。市内に泊まるなら、この欄で市内を選んでから見てください。
この確認を飛ばすと、船に乗らないと行けない宿を押さえることになります。安く見える部屋が島にある場合が多いので、なおさら引っかかりやすいです。
市内のホテル
大きなチェーンホテルがいくつもあります。シェラトン、プルマン、日航、メリアがいずれも市内にあります。
港の仕事で来る人が多い街なので、観光地のわりにこの等級のホテルが多くあります。おかげで同じ等級でも観光都市より価格が低めです。ハロンやサパで泊まる予算で、ハイフォンなら一段上を取れます。
小さなホテルやゲストハウスは駅の周りに多いです。列車で来て1泊し翌日動く日程なら駅の近くが便利です。
劇場側は夜が静かです。そのかわり歩いて行ける食事の場所が多くあります。
ドーソンに泊まる場合
海辺で泊まりたいならドーソンにリゾートがあります。市内から車で30分ほどです。
ドーソンは夏に混み、冬は閑散とします。冬に行くなら閉まっている施設があるので、予約時に営業しているか確認してください。
市内も海辺も見るなら、市内に泊まって海へは日帰りするほうが楽です。ドーソンは夜にすることが少ない場所です。
9. フランスが残した街並みと劇場
中心部を歩く理由は建物です。フランスが港を運営していた時期の建物が、いまも使われたまま残っています。
ハイフォン劇場
ハイフォン劇場地図はフランスがベトナムに建てた3つの劇場のひとつです。ハノイとホーチミンにも同じ時期の劇場があります。
1904年に着工し、1912年に完成しました。資材はフランスから運んだと伝えられています。
黄色い壁に柱が並ぶ建物で、前が広い広場になっています。公演のある日でなければ中には入りにくく、たいていは外から見て写真を撮ります。
夕方になるとこの広場に人が集まります。子どもが走り回り、大人は座って話します。街がいちばん動いている時間です。
広場の片側には花屋が並ぶ一角があります。古くからある場所で、市民は待ち合わせの目印にこの名前を使います。
周辺の通り
広場から伸びる通りに沿って古い建物が続きます。郵便局、銀行、役所の建物が当時の姿を保っています。
ハノイ旧市街のように観光向けに整えた場所ではありません。人が実際に働き、暮らしている通りです。そのぶん静かで、観光客相手の店も少ないです。
説明の看板も多くありません。決まった順路を回るというより、歩きながら目に留まったものを見る場所です。
歩いているとカフェが多いことに気づきます。ハイフォンはコーヒーをよく飲む街で、古い店が路地ごとにあります。暑くなったらどこかに入って休めば大丈夫です。
10. 博物館と川沿い
街歩きのついでに寄れる場所が2つあります。博物館と川沿いです。
ハイフォン博物館
ハイフォン博物館地図は赤れんがのフランス様式の建物です。建物自体が見応えがあり、中に入らずに外で写真を撮る人もいます。
中にはこの地域の歴史と港ができた経緯が集めてあります。古い地図や写真、生活道具が中心です。
開く曜日と時間に注意が要ります。月曜は休館で、週末は午前しか開きません。平日も昼は閉めます。
| 曜日 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 月曜 | 休館 | 休館 |
| 火〜金 | 開きます | 開きます |
| 土・日 | 開きます | 開きません |
入場無料と書かれた案内が多い一方、少額を取るという資料もあります。どちらにしても予定を変えるほどの金額ではありません。
規模は大きくないので1時間あれば十分に見られます。暑い日に少し休むのにも向いています。
タムバック川沿い
タムバック川地図が街の真ん中を流れています。川沿いに遊歩道が整えられ、夜は照明が入ります。
川の向こうに古い建物が並びます。夕方にこの道を歩く人が多く、川べりに座っている人も多いです。
川沿いから少し歩くとチョーサット地図に出ます。ハイフォンでいちばん古い市場ですが、建物が古くなり以前ほどの賑わいはありません。
市場の中より周りの路地のほうが面白いです。道ばたに食べ物を売る店が並んでいます。

11. 寺と市場
中心部から少し南へ下ると、古い寺と市場があります。2つは近いので一緒に見られます。
ズーハン寺
ズーハン寺地図はハイフォンでいちばん古い寺です。住宅地の中にあるので、行くには路地に入る必要があります。
境内に大きな仏像があり、池と塔があります。木が多く日陰になっていて静かです。
観光地というより近所の人が通う寺です。旧暦の朔日と十五日は人が多く、平日はほとんど人がいません。
入るのに料金はかかりません。ただし勤行の時間は静かに歩いてください。肩と膝が隠れる服装が望ましいです。
日曜だけ立つ市場
チョーハン地図は週に一度、日曜だけ本格的に立つ市場です。
売っているものが変わっています。木や草花、鳥や魚、農具のようなものを扱います。街の真ん中にこうした市場が残っている都市は多くありません。
観光客向けの市場ではありません。みやげを買う場所とは違います。この街の人が何を売り買いしているかを見る場所です。
日曜の朝がいちばん賑わいます。ほかの曜日に行くと小さな日常の市場が開いているだけです。
12. ヴィンワンダーズ・ヴーイエン
ハイフォンでいちばん人が集まるのは川を渡ったヴーイエン島です。島全体に大きな遊び場ができています。
何があるか
ヴィンワンダーズ・ヴーイエン地図はウォーターパーク、動物園、遊具の区域がひとつの敷地にまとまった施設です。敷地が広く、全部見るには1日かかります。
動物を半分放して車で回る区域があります。歩いて見る動物園とは違い、車に乗ったまま通り抜けます。
水遊びの施設は別にあります。滑り台と波のプールがあり、夏はここに人が集まります。
食事と売店の区域もあります。外に出ずに中で一日過ごせるように作ってあります。
チケットと営業時間
チケットは区域ごとに売られています。水遊びだけの券と、3区域をまとめた券が別にあり、まとめた券のほうが個別に買うより安くなります。
平日と週末で価格が違います。週末と祝日は高く、人も多いです。子ども連れなら平日のほうがずっと楽です。
身長100cm未満の子どもは無料です。ベトナムの施設は年齢ではなく身長で区切るところが多いので、身長を基準に計算してください。
営業時間も平日と週末で違います。区域ごとに閉まる時刻も違うので、動物の区域のように早く閉まるところから先に見る順番がいいです。
行き方
市内から車で20分ほどです。橋を渡って島に入ります。
公共交通で行くのは現実的ではありません。タクシーか配車アプリを使ってください。帰りもアプリで呼べばつかまります。


13. ドーソンのビーチ
ハイフォンの人が夏に行く海がドーソンです。市内から南東へ20kmほど、車で30分です。
どんなビーチか
ドーソンのビーチ地図は海に突き出した半島にあります。ビーチはいくつかの区画に分かれ、区画ごとに雰囲気が違います。
水は澄んでいません。川が海に注ぐ場所なので土砂が混じり、茶色に近い色をしています。南部の海を想像して行くとがっかりします。
そのかわり人の様子を見るには面白い場所です。週末にはハノイからも人が来ます。パラソルが並び、海鮮の店が混み合います。
夏は夕方がいちばん賑わいます。日が沈んでから水に入る人が多く、砂浜に座って食事をする家族も多いです。
海以外に見るもの
半島の先まで行くと丘と松林があります。海沿いの道を歩いたり車で回ったりする人が多いです。
この地区にはカジノがあります。ベトナムで最初のカジノはドーソンにありました。最初の建物はいま空いていて、営業しているのは別の場所です。
バオダイ帝が使った別荘も残っています。ニャチャンにも同じ名前の別荘があって紛らわしいですが、別の場所です。
最近できた大きな施設もあります。人工のビーチと水遊び場を持つ複合施設がビーチの一角に建っています。
行き方と帰り方
市内からタクシーか配車アプリで行きます。バスもありますが時間がかかります。
問題になるのは帰りです。夜遅くビーチで車を呼ぶとつかまらないことがあるので、運転手に時刻を伝えて待ってもらうほうが安全です。
14. ホンザウ、同じ名前の2か所
ドーソンではホンザウという名前を2か所で見ます。ひとつは本当の島で、もうひとつはリゾートの名前です。まったく別の場所なのに、案内でよく混ざっています。
本物のホンザウ島
船に乗って渡る小さな島です。森がそのまま残っていて灯台地図が立っています。建ってから100年近い灯台です。
島に人は住んでいません。木を切らずに残しているので森が濃く、道を歩けば1時間ほどで一周できます。
往復の船賃と島の入場料はまとめて売られていて、合わせて90,000ドンほどです。船は朝から夕方まで動いています。
乗り場が変わりました。以前はベンギエン地図から乗っていましたが、いまはホンザウの観光施設内の船着き場から出るという案内があります。古い記事はまだ旧乗り場のままなので、切符を買うときにどこから乗るか確かめてください。
島の中に店はほとんどありません。水と食べ物を持って入るほうがいいです。
ホンザウ・リゾート
こちらはドーソンの中にある施設です。人工のビーチと水遊び場、宿泊施設があります。船ではなく車で入ります。
子ども連れならこちらが楽です。水がきれいに管理され、設備がそろっています。
逆に、手つかずの島を見に行くつもりならここではありません。名前が同じだけで性格がまったく違います。
どちらか決める方法
灯台と森を見たいなら船に乗るほう、水遊びと設備が目当てならリゾートのほうです。
予約のときに船に乗るかどうかだけ確認すれば間違えません。船に乗ると書いてあれば本物の島です。


15. カットバ島へ渡る
ハイフォンからカットバ島へ渡る方法は2つです。船かロープウェイです。
| 船 | ロープウェイ | |
|---|---|---|
| 所要 | 30分ほど | 15分かかりません |
| 運航時間 | 早朝から夕方まで | 日中のみ、1日6便 |
| 運休 | ありません | 火曜日 |
| 車とバイク | 載せられます | 載せられません |
船
市内から船着き場まで行って船に乗り換えます。一日中動いていて本数も多いので、時刻を合わせる手間がほとんどありません。
車とバイクを載せられます。島でバイクを使うつもりならこちらです。
市内の船着き場から直接出る高速船もあります。本数は少ないですが乗り換えずにすみます。
船で渡る手順
- 市内から船着き場まで車で行きます。1時間かかりません。
- 切符を買って乗ります。車やバイクがあれば一緒に載せます。
- 海を渡るのに30分ほどかかります。
- 着いた側からカットバの町まで、さらに車で移動します。
ロープウェイ
カットハイのロープウェイ地図が海を渡って島の北のフーロンへ行きます。15分かからずに渡り、海の上を通るので景色がいいです。
運行の時刻が決まっています。午前3便、午後3便です。始発が9時、最終が15時30分です。
火曜日は運休します。この曜日に行くとロープウェイには乗れず、船で渡ることになります。旅行会社の案内にこの記載が抜けていることが多いので、運営側の案内で確認してください。
片道70,000ドンです。身長1m未満の子どもは無料です。
どちらがいいか
荷物が多い場合や車を持って行くなら船です。景色を見たくて時刻が合うならロープウェイです。
ロープウェイで渡ると島の北側に着きます。カットバの町まではそこからさらに走るので、その時間も入れて計算してください。
島で何をするかはカットバ島の旅行ガイドに書いてあります。
16. ランハ湾とハロン湾へ出る船
ハイフォンから海へ出る船がいくつも出ています。奇岩の風景はハロン湾だけだと思われがちですが、ハイフォン側の海も同じ風景です。
ランハ湾
カットバ島の南の海をランハ湾といいます。ハロン湾と隣り合っていて、石灰岩の島が並ぶ様子はそのまま続いています。
違うのは船の数です。ハロン湾側は観光船が多いのに対し、ランハ湾はずっと静かです。同じ風景で人が少ない場所を探しているならこちらです。
ハイフォン発の日帰り船があります。朝に出て夕方に戻ります。船の上で昼食が出て、途中でカヤックや泳ぐ時間を取ります。
船中泊の便もあります。日帰りより遠くまで出て、人の少ない場所で夜を過ごします。
ハロン湾へ行く船
ハロン湾は行政上は隣の省です。ハイフォンから行く場合は船着き場まで車で移動します。
船中泊の便を考えているならハロン湾クルーズの選び方を先に見てください。船によって回る場所と泊まる場所が違います。
船賃のほかにかかるもの
船賃とは別に湾に入る観覧料があります。市が定めたもので、どの船に乗っても払います。
日帰りの船はたいてい券に含まれています。予約のときに含まれているか確認しておけば、あとで戸惑いません。
カヤックや洞窟に入るのも別料金の場合があります。船によって違うので、何が含まれる券かを見て選んでください。
17. コンソンとキエップバック、ハイフォンになった世界遺産
合併でハイフォンの中に世界遺産が入りました。旧ハイズオン省にあった寺と祠が、そのままハイフォン市になったからです。
どんな遺産か
ユネスコがイエンツ、ヴィンギエム、コンソン、キエップバックをひとつにまとめて世界遺産に登録しました。ベトナムで9番目の世界遺産です。
離れた場所をひとつにつないだベトナム初の例でもあります。この遺産はハイフォン、クアンニン、バクニンの3か所にまたがります。
そのうちコンソン地図とキエップバック地図がいまのハイフォンにあります。チャン朝のときに生まれた仏教の流派に関わる場所で、王が位を降りて山に入り修行したという話が土台にあります。
コンソンとキエップバックは別の場所です
コンソンは山あいの寺です。松林が広がり、階段を上ると上に建物があります。
キエップバックは祠です。モンゴル軍を退けた将軍を祀る場所で、石造りの大きな門が前に立っています。
2か所は離れています。同じ日に両方見るなら車を1日借りるほうが楽です。
行き方
ハイフォン市内から西へかなり走ります。車で1時間30分ほどです。
列車でハイズオン駅まで行き、そこから車に乗り換える方法もあります。ハノイとの行き来の途中に寄ると動線が自然です。
いつ行くか
旧暦で決まった祭礼が春と秋にあります。この時期は人が非常に多く集まります。
行事を見に行くのでなければ、この時期は外すほうが静かです。寺と祠自体は一年中開いていて、林が広いので歩くのにも向いています。
18. バクダンザンの史跡
市内の北、トゥイグエンに川べりの史跡があります。ベトナムの歴史に何度も出てくる戦いがこの川でありました。
何を見る場所か
バクダンザン地図は川に杭を打って船を止めたという戦いを記念する場所です。同じ場所で時代を変えて三度戦ったと伝えられています。
川べりに祠と石像が並びます。水の上に立てた造形もあり、川を背景に写真を撮る人が多いです。
広く整えてあるので歩きやすい場所です。日陰が少ないので日中は外すほうがいいです。
入場料は取りません。駐車も無料とされていますが、混む時期は違うことがあるので現地で確認してください。
行き方
市内から車で40分ほどです。空港発のバスのうち近くまで行く便があるので、荷物が軽ければバスでも行けます。
カットバ島へ行く道から遠くありません。島へ入る前に寄る日程で組む人が多い場所です。
周りに食事の場所は多くありません。ここで食事をするつもりなら先に調べて行くほうがいいです。

19. バインダークア、この街の料理
ハイフォンに来たらバインダークアを食べます。カニのだしに平たい茶色の麺を入れた料理で、この街から広まりました。
どんな料理か
麺が変わっています。米から作るのに平たくて幅があり、色は茶色です。フォーのように細くなく、噛みごたえがあります。
だしは川ガニをすりつぶして取ります。カニの身が浮き、トマトを入れるので赤みがあります。塩辛くなく、あっさりしています。
カニのだしと聞くと生臭さを心配する方がいますが、川ガニなので海の匂いはしません。むしろ軽いので、この街では朝に食べる人が多い料理です。
上に載せるものは店ごとに違います。カニの身だけの店もあれば、牛肉や揚げ物を一緒に出す店もあります。香草は別皿で来ます。
どこで食べるか
古い店としてバークー地図があります。市内のカウダット通りに本店があり、ラックチャイ通りに支店があります。
代々続けている店で、この街では名前が知られています。朝から夜まで開いているので、いつ行っても食べられます。
路地の小さな店もおいしいです。看板のない店も多いですが、人が並んでいる店に入ればたいてい外しません。
価格は低めです。1杯が数万ドンで、付け合わせを頼んでも負担になりません。
一緒に頼むとよいもの
ネムクアベを一緒に頼みます。カニの身を入れて四角く巻いた揚げ物です。バインダークアと一緒に出す店が多くあります。
ハノイで食べるネムとは形が違います。ハイフォンのものは四角くて大ぶりです。
20. バインミーカイとそのほかの食べ物
ハイフォンにはほかの街にない食べ物がいくつかあります。安く、道ばたで買えます。
バインミーカイ
指ほどの小さなバゲットに辛いパテを塗ったものです。1本がとても安いので、何本かまとめて食べます。
名前に辛いという意味が入っていますが、辛さは店ごとに違います。唐辛子のソースを別に出す店もあります。
古い店としてオンクオン地図があります。ハンケイン通りにあり、60年以上同じ場所で続けています。レロイ通りのバーザーも名前が知られています。
店ごとにパテの味が違います。最初は1本だけ食べて、口に合えば追加するといいです。
貝と巻き貝
夕方になると貝を出す店が路地ごとに開きます。種類を選んで焼くか炒めるか伝えます。
海辺の街なので価格が低めです。観光地で食べる海鮮とは金額が違います。
ビールと一緒に食べるのがこの街の夜です。道ばたに低い椅子を出す店が多くあります。
カフェ
ハイフォンはコーヒーをよく飲む街です。古いカフェが路地ごとにあり、朝早くから席が埋まります。
練乳を入れた濃いコーヒーが基本です。暑い日は氷を入れたものを頼んでください。
川沿いと劇場の周りに席のいいカフェが多いです。歩いていて暑くなったら入って休めます。

21. 1日か2日、どう組むか
ハイフォンは滞在の長さで見るものが変わります。3つに分けて整理しました。
| 滞在日数 | 入るもの |
|---|---|
| 1日 | 市内だけ。朝の列車で入り夜の列車で出ます |
| 2日 | 1日目に市内、2日目にドーソンかヴィンワンダーズ |
| 3〜4日 | ハイフォンで1泊してカットバ島へ渡ります |
1日だけの場合
朝の列車で入り夜の列車で出る組み方がいちばん簡単です。ハノイから始発に乗れば8時25分に着きます。
午前に市内を歩き、昼にバインダークアを食べ、午後に博物館と川沿いを見れば1日が埋まります。夜の列車に乗れば同じ日のうちにハノイへ戻れます。
ドーソンまで入れるなら市内を削る必要があります。両方やるには1日では足りません。
2日ある場合
1日目に市内、2日目にドーソンかヴィンワンダーズへ出る組み方が楽です。市内に泊まればどちらも車で30分かかりません。
子ども連れなら2日目をヴィンワンダーズにするほうがいいです。1日を使い切れる広さがあります。
大人だけならドーソンからホンザウ島まで渡る日程が中身が濃くなります。船で出て戻ると半日かかります。
カットバ島まで組む場合
ハイフォンで1泊し、翌朝に島へ渡るほうが楽です。島でまた2日必要なので、全体で3日から4日になります。
カットビ空港から入る方にはこの日程が特に向いています。空港から市内が近く、市内から船着き場も近いからです。
逆にハノイから島へ直行する車に乗ると、ハイフォンを通り過ぎることになります。市内を見たいなら列車かリムジンでハイフォンまで先に来てください。
世界遺産まで見る場合
コンソンとキエップバックは市内から離れています。ハイフォンから日帰りするより、ハノイとの行き来の途中に寄るほうが動線がいいです。
車を1日借りて2か所を回り、そのままハイフォンへ入る方法もあります。
22. 知っておくと楽なこと
最後に、細かいけれど知っていると楽なことをまとめました。
住所の表記が変わりました
合併で郡という単位がなくなりました。古い案内や昔のブログに書かれた住所が、いま使われている表記と違うことがあります。
地図アプリは古い住所でもたいてい探し当てます。新旧の表記が混ざっていることだけ知っておいてください。
店の住所で検索して出ない場合は、通りの名前だけ入れると見つかることが多いです。
お金と通信
現金を使う場面が南部より多いです。市場や小さな食堂は現金だけの店があります。
カードはホテルと大きな店で使えます。市内に銀行とATMが多いので、現金を下ろすのに困ることはありません。
SIMやeSIMは空港でも買えますし、事前に用意して行くこともできます。用意の仕方はベトナムのeSIMの選び方にまとめてあります。
英語が通じる度合い
観光都市ではないので、ホテルの外で英語が通じる場所は多くありません。身ぶりと翻訳アプリを使うことになります。
写真のないメニューの店も多いです。料理の名前を先に控えておいて見せると楽です。
そのかわり外国人だからと大きく値段を上げられることはまずありません。観光客の少ない街の利点です。
ほかの街へつなぐ
ハイフォンからハノイへ戻る道はベトナム国内の移動手段にほかの区間と一緒に書いてあります。
ハノイに数日いるならハノイの宿の選び方が役に立ちます。北部全体の回り方はベトナム北部の旅行ガイドにあります。
ハノイから出国する方はノイバイ空港から市内へも合わせてご覧ください。