ベトナム北部の旅行ガイド|ハノイを起点にハロン湾・サパ・ニンビン・ハザンをどう回るか

ハノイから東西南北に伸びる四つの目的地を、往復時間と見ごろの時期から先に決めていく組み立て方をまとめました。料金はすべて円とVNDの両方で書いています。

最終更新: 2026年8月
北部ベトナム、まずは要点

対象エリアハノイ・ハロン湾・サパ・ニンビン・ハザンの五か所
ハノイからの往復ニンビン3〜4時間、ハロン湾4.5〜5時間、サパ11〜12時間、ハザン12〜14時間
いちばん良い月10月。四か所の見ごろが唯一重なる月です
必要な日数5日で三か所、7〜8日でサパ、10〜12日でハザンループまで
1日あたりの予算節約25〜40ドル、中級30〜55ドル、快適120ドル以上
2025年の変更ハザン省はトゥエンクアン省に統合。地名としてのハザンは残ります

1. ベトナム北部はどういう旅になるのか

北部ベトナムの旅は、ハノイに拠点を置いて、そこから東西南北へ出ていく形になります。四つの目的地はどれもハノイから見て別々の方角にあり、距離も所要時間もハノイを基準に決まります。ハロン湾に行った次の日にサパへ、という動き方をすると、いったんハノイへ戻ることになります。だから日程表は「何を見るか」よりも先に、「ハノイに何回戻るか」で決まります。

もう一つ、はっきりしている点があります。移動時間が長いことです。いちばん近いニンビンでも片道1.5〜2時間、いちばん遠いハザンは片道6〜7時間かかります。鉄道が使えるのはニンビン方面とラオカイ方面だけで、ハロン湾とハザンへは道路しかありません。ここを甘く見ると、日程の後半で移動しかしていない日ができます。

五か所それぞれの性格

四つの目的地とハノイは、旅として求めるものがはっきり違います。同じ国の同じ地方でも、持っていく服も歩く距離も変わります。まとめると次のようになります。

場所主に見るもの体力の要る度合い最低限ほしい日数
ハノイ旧市街の街歩き、食事、湖まわり低い。平地の徒歩中心まる1日〜2日
ハロン湾石灰岩の島、船上での宿泊低い。乗り降りと階段のみ1泊2日
サパ棚田、少数民族の集落、ファンシーパン中〜高い。歩く距離を自分で選べます2泊3日
ニンビン川と岩山、手漕ぎボート、階段の展望低〜中。ハンムアの階段だけ別格です日帰り〜1泊
ハザン崖沿いの峠道、高原の集落高い。1日中乗り物の上です3泊4日以上

この表で注目していただきたいのは、いちばん右の列です。ハザンだけが「3泊4日以上」になっています。ハザンループは一周350kmの環状路で、ハノイからハザンの町まで行く300kmとは別に、この350kmを走ることになるからです。つまりハザンを入れるということは、往復12〜14時間の移動に加えて、さらに350kmの周回を足すという意味になります。ここが日程設計でいちばん誤解されやすいところです。

向いている方

次のような方には、北部はとても良い旅先になります。

  • 景色が日ごとに大きく変わることを求める方。海の上、川と岩山、山の斜面の棚田、崖沿いの峠道が、同じ一週間の中に入ります。
  • 棚田の風景に関心がある方。サパの棚田は9月中旬から10月初めが黄金色になります。日本の棚田を見慣れている方でも、山の斜面を丸ごと覆う規模は別物です。
  • 都市の食事を目当てにできる方。フォーもブンチャーもエッグコーヒーもハノイが発祥です。移動の合間に街の食事が挟まるので、山と海だけの日程になりません。
  • 行程を自分で組み立てたい方。クルーズ、リムジンバン、夜行列車、イージーライダーと、区間ごとに手段の選択肢があります。予算と体力で選べます。

あまり向かない方

反対に、次のような条件がある方は、中部ベトナムのほうが満足度が高くなりやすいです。中部についてはベトナム中部の旅行ガイドにまとめてあります。

こういう方には理由代わりの選択肢
ビーチで過ごしたい北部には冬があり、1〜2月のハノイは10〜17℃です。ハロン湾クルーズは遊覧が中心の行程ですダナン、ニャチャン、フーコック
移動を1日1時間以内にしたい最短のニンビンでも片道1.5〜2時間、往復で3〜4時間かかりますホイアンとダナンのように近接した組み合わせ
4日以下しか取れないハノイ2日とハロン湾1泊で終わります。それ自体は成立しますが、北部を回ったとは言いにくい形ですハノイ単独、または中部の一都市集中
寒さを避けたい1〜2月のハノイは10〜17℃、サパは0℃近くまで下がります時期をずらすか、北部以外の地域を検討してください
日程が分刻みで決まっている天候による出航中止や道路の通行止めが実際に起きます予備日を1日作れるなら北部でも問題ありません

日数が変わると、別の旅になります

同じ「北部ベトナム」でも、5日と12日ではまったく違う旅になります。5日ならハノイ、ハロン湾、ニンビンの三か所で、平地と海の旅です。7〜8日でサパが入り、初めて山と棚田が加わります。10〜12日でハザンが入り、ここで性格が変わります。ハザンは崖沿いの道を何時間も走る行程なので、前半の三か所とは体への負担がまったく違います。

したがって、まず決めるべきは行き先ではなく日数です。日数が決まれば、行ける場所は自動的に決まります。逆の順番で組むと、必ずどこかで無理が出ます。日数別の骨格は後ほど詳しく書きます。

初めて北部に行かれるなら、7〜8日をおすすめします。5日ではハロン湾に天候の問題が出たときに逃げ道がなく、10日以上はハザンを入れないと日程が余ります。7〜8日はハノイ、ハロン湾、ニンビン、サパの四つが無理なく入る最小の長さです。

四か所のうち、日程の中で最初に押さえるべきはハロン湾の1泊クルーズです。船ごとに部屋数が限られるうえ、10月から12月が年間で最も条件の良い時期にあたります。日付が決まった時点で空室を確認しておくと、残りの日程が組みやすくなります。

🎟️ 1泊クルーズの信頼できる下限は1人130〜160ドルで、この価格帯なら湾の入場料と食事が含まれます。日付が決まっているなら先に船を押さえてから他の日程を組んでください。Klookで見る KKdayで見る Trip.comで見る アフィリエイトリンクです。追加費用なしで手数料を得る場合があります。

移動だけを詳しく見るなら、ハノイからサパへの行き方にハノイの乗車場所ごとの出発時刻、夜便の深夜4時到着、ラオカイ駅から残る33.4kmをまとめてあります。

2. ハノイからの距離と往復時間

結論から書きます。ハノイから日帰りが成立するのはニンビンだけです。ハロン湾は片道2時間15分から2時間30分なので日帰りもできますが、それでは船の上に4〜6時間しかいられません。サパとハザンは往復だけで11〜14時間かかるため、日帰りという選択肢はそもそもありません。

数字で見ていきます。

目的地ハノイから見た方角距離片道の所要往復の所要
ニンビン95 km1.5〜2時間3〜4時間
ハロン湾170 km2時間15分〜2時間30分4.5〜5時間
ハザン300 km6〜7時間12〜14時間
サパ北西315 km5.5〜6時間(夜行列車は8時間)11〜12時間

この表を見て気づかれると思いますが、距離と時間が比例していません。ハザンは300kmで6〜7時間、サパは315kmで5.5〜6時間です。サパのほうが15km遠いのに速いのは、ノイバイ空港からラオカイまで高速道路が通っていて、サパ行きのバンがそこを直行するからです。同じ「北へ300km」でも中身が違います。

ハノイ、ハロン湾、サパ、ニンビン、ハザンの位置関係を示すベトナム北部の地図
ハノイを中心に、東にハロン湾、南にニンビン、北西にサパ、北にハザンが位置します。 (地図: Uwe Dedering / CC BY-SA 3.0)

日帰りできる場所と、泊まらなければならない場所

往復時間から自動的に決まる線引きがあります。往復4時間を超えると、現地での滞在時間よりも移動時間のほうが長くなりやすくなります。この基準で分けると次のようになります。

目的地日帰り1泊2泊以上判断の根拠
ニンビン成立しますゆとりがありますやや長すぎます往復3〜4時間なら現地に6〜8時間残ります
ハロン湾船上4〜6時間のみ標準的な形奥の湾まで行けます1泊クルーズは船の上に約24時間いられます
サパ不可能です往復11〜12時間に対し滞在は半日ここから成立します棚田を歩く時間を確保するには最低2泊必要です
ハザン不可能です意味がありません3泊4日から往復12〜14時間に加えて350kmの周回があります

サパの「1泊」がなぜ無理なのかを、時間で追ってみます。朝6時にハノイを出て正午にサパ着、翌日の昼に出てハノイ着が夕方。この場合、サパにいられるのは初日の午後と翌日の午前だけです。棚田の谷を歩くトレッキングは短いコースでも2〜3時間かかりますから、実質的に一つのコースを歩いて終わります。夜行列車を使えばもう半日増やせますが、それでも2泊のほうが余裕があります。

ハザンループの350kmは、ハノイからの300kmとは別です

ここは何度でも書いておきたい点です。ハザンループというのは、ハザンの町を起点にして高原を一周する環状路そのものが350kmあるという意味です。ハノイからハザンの町までの300kmは、そこに行くための移動にすぎません。合計すると、ハノイを出てハノイに戻るまでに950km前後を走ることになります。

この350kmを、舗装状況の良くない山道で、しかも高低差を伴って走ります。だから3泊4日という日数が出てきます。2泊3日のコースも売られていて実際に成立しますが、1日あたりの走行距離が増えるので、写真を撮るために止まる回数が減ります。

表の所要時間に含まれていないもの

上の表の数字は、乗り物が走っている時間です。実際の移動には、それ以外の時間が乗ります。この分を見落とすと、計算より1時間から2時間遅く着きます。

追加でかかるものどの区間で発生するか目安
宿までの送迎と巡回ハロン湾、ニンビン、サパ行きのバン宿まで迎えに来る商品では、拾う順番で乗車時間が変わります
ラオカイ駅からサパの町へ夜行列車を使う場合35kmを乗り合いミニバスで約1時間
船着き場での乗船手続きハロン湾、ニンビン集合時刻と出航時刻は同じではありません
空港から市内への移動到着日と出発日27〜30kmで40〜60分
途中の休憩サパ、ハザン行きの長距離5時間を超える区間では途中停車を見込んでおきます

いちばん影響が大きいのは、夜行列車を使う場合のラオカイ駅からサパの町までの区間です。列車の所要は8時間ですが、そこに35kmの移動が約1時間乗るので、実質9時間です。バンなら5.5〜6時間で町の中心まで直行しますから、総所要時間では3時間以上の差になります。夜行列車を選ぶ理由は速さではなく、日中の時間を使わずに済むという点にあります。

宿までの送迎についても同じことがいえます。同じ便に乗る人を順に拾っていく形であれば、先に乗った方はその分だけ長く車内にいることになります。指定された集合時刻には、余裕を持って出ておいてください。

ハノイを何回経由するかで日数が決まります

四つの目的地は互いに離れていて、直接つなぐ交通は実用的ではありません。したがって行き先が一つ増えるたびに、ハノイでの乗り換えが一回増えます。この乗り換えは単なる通過ではなく、多くの場合そこで一泊することになります。

組み合わせハノイ滞在の回数移動だけに使う時間の合計必要な日数
ハノイ + ハロン湾2回約5時間4日
ハノイ + ハロン湾 + ニンビン3回約9時間5日
上記 + サパ4回約20〜21時間7〜8日
上記 + ハザン5回約32〜35時間(周回は別)10〜12日

いちばん下の行を見てください。10〜12日の日程で、純粋な移動だけに32〜35時間を使います。周回の350kmはこれに含まれていません。12日間の旅で丸1日半を移動に充てる計算になります。これを承知のうえで組むなら問題はありませんが、知らずに組むと後半で疲れが出ます。

サパとハザンを続けて入れる日程は、往復だけで23〜26時間になります。12日未満の日程では、どちらか一方に絞ってください。両方入れて日数を削ると、両方とも中途半端になります。

3. 2025年の行政区画再編で、地名が変わりました

先に結論を書きます。2025年7月1日から、ベトナムの省と直轄市は63から34に減りました。内訳は28の省と6の直轄市です。北部の旅行先でこの影響を受けるのはハザンとサパの二か所で、料金や運営には変更がありません。変わったのは行政上の名前だけです。ただし住所の表記が変わる場面があるので、知らないでいると戸惑うことがあります。

根拠は国会決議202/2025/QH15で、2025年6月12日に可決され、7月1日から施行されました。旅行者にとって重要なのは、この日付より前に書かれた記事や地図が、そのままでは古い地名を載せているという点です。

旅行者が知っている名前と、いまの名前

旅行者が知っている名前2025年7月1日以降旅行への影響
ハザン省トゥエンクアン省に統合されましたハザンは都市名、地域名として残ります。料金も運営も変わりません
ラオカイ省(サパ)ラオカイ省は存続し、イエンバイ省を吸収しました省都がイエンバイ市に移りました。サパとムーカンチャイが同じ省になりました
ニンビン省ニンビン省は存続し、ハナム省とナムディン省を吸収しましたチャンアン、タムコック、ホアルーはそのままです
クアンニン省(ハロン)変更なし影響ありません
ハノイ変更なし中央直轄市のままです

ハザン省という名前はもうありません

いちばん大きな変化はここです。ハザン省はトゥエンクアン省に統合され、省としては存在しなくなりました。ですが「ハザン」という地名が消えたわけではありません。ハザン市という都市名として、また高原地帯を指す地域名として使われ続けています。ハザンループという呼び名もそのままです。

実務上、次の点だけ押さえておけば足ります。予約サイトや書類で「Tuyên Quang」と「Hà Giang」の両方を見かけることがありますが、指している場所は同じです。表記が食い違っていても、施設名で照合すれば判断できます。入場料、ツアー料金、道路、宿泊施設、いずれも再編とは無関係です。

ラオカイ省の省都が移りました

サパが属するラオカイ省は名前が残りましたが、隣のイエンバイ省を吸収したため、省都がラオカイ市からイエンバイ市に移りました。旅行者にとっての意味は限定的ですが、一つだけ関係があります。サパと、棚田で知られるムーカンチャイが、同じ省の中に入ったことです。行政的に一体になったので、この二か所を組み合わせた案内が今後増えていく可能性があります。

もう一点、ラオカイ省の下位行政単位は152から99に減りました。内訳は89の社と10の坊です。これは県や区といった中間の単位が廃止され、省と市の下がすぐに社と坊になる二段階制に変わったためです。

変わらなかったもの

再編で何が変わらなかったかを押さえておくと、必要以上に心配せずに済みます。旅行に関係する部分は、ほぼすべてそのままです。

項目再編後の状況
ハザンの入場料と運営変わりません。ルンクー国旗塔もマーピーレン峠もそのままです
ハザンループの経路変わりません。一周350kmのままです
ニンビンのチャンアン、タムコック、ホアルー変わりません。船着き場も料金も従来どおりです
クアンニン省とハロン湾変更ありません
ハノイ中央直轄市のままです
サパの町とムオンホア渓谷ラオカイ省が存続しているため、実務上の変化はありません

つまり、旅行者の行動に直接影響するものは何もありません。困るとすれば、住所の表記が予約サイトと現地の案内で食い違うときくらいです。その場合は施設名で照合すれば解決します。

県や区の単位がなくなりました

全国的な変更として、県や区(district)という中間の行政単位が廃止されました。これまでは「省 → 県 → 社」の三段階でしたが、「省または市 → 社または坊」の二段階になりました。

項目2025年6月30日まで2025年7月1日から
全国の省と直轄市6334(28省 + 6直轄市)
行政の段階省 → 県・区 → 社・坊省・市 → 社・坊の二段階
ラオカイ省の下位単位15299(89社 + 10坊)
ハザン省独立した省トゥエンクアン省の一部

宿の住所やレシートに、聞いたことのない社や坊の名前が並ぶことがあります。地図アプリで検索するときは、行政区画名ではなく施設名そのものか、ベトナム語の地名で検索したほうが確実です。

タクシーやGrabで行き先を指定するときは、行政区画名を打ち込まずに施設名かランドマークを選んでください。再編後の住所データはアプリごとに反映の速度が違うため、古い区名と新しい社名が混在していることがあります。配車アプリの使い方はGrabとGreen SMの使い方ガイドにまとめてあります。

4. 季節ごとの天気と、月別の見ごろ

結論を先に書きます。四か所すべてが良い状態で重なるのは10月だけです。サパの棚田が黄金色になり、ハロン湾のクルーズ日和が始まり、ハノイが涼しく乾き、ハザンの峠道が走りやすくなる。この四つが同時に成立するのが10月です。11月から12月も良い時期ですが、サパの棚田はすでに刈り取られています。

北部ベトナムには日本と同じように四つの季節があります。ハノイには冬があり、1〜2月は10〜17℃まで下がります。サパは標高が高いので0℃近くまで落ちます。ベトナムという国名から常夏を思い浮かべて薄着で行かれると、冬の北部では確実に寒い思いをします。

月ごとの天気を三つの地域に分けて見ます

時期ハノイハロン湾サパ・ハザンの棚田
1〜2月10〜17℃。曇りと霧雨が続きます霧が多く、視界が短くなります刈り取り後の茶色。サパは0℃近くまで下がります
3〜4月暖かくなりますが霧雨は残ります年間で二番目に良い時期です4月から5月初めは水を張った田んぼです
5〜6月気温が上がっていきます肩の時期。混雑と天候の中間です新しい緑。ハザンでも水を張ります
7〜8月暑く、大雨が降ります台風の危険が最も高い時期(7〜9月)濃い緑。雨が最も多く、土砂崩れが起きます
9〜10月涼しく乾いて晴れます9月は肩の時期、10月から最良期に入ります9月中旬から10月初めが黄金色です
11〜12月涼しく晴れます年間で最も良い時期です10月末から11月初めにハザンのそば畑が咲きます

この表で一つ補足します。ハロン湾の「1〜2月は霧」という行は、写真の出来に直結します。石灰岩の島を見に行く旅なので、視界が短いと何も見えません。冬に行かれる場合は、この点を織り込んだうえで日程を決めてください。逆に、混雑を避けたいなら3〜4月が良い妥協点になります。二番目に良い天候で、10月から12月より船が空いています。

目的別のベストシーズン

何を見に行くかによって、行くべき月が変わります。全部を満たす月は10月しかありません。

目的いちばん良い時期その時期になる理由
サパの黄金の棚田9月中旬〜10月初め刈り取り直前の2〜3週間だけ稲穂が黄色くなります
サパ・ハザンの水鏡の棚田4月〜5月初め田植え前に水を張るため、段ごとの水面に空が映ります
ハザンのそばの花10月末〜11月初め、ピークは11月初め高原のそばが一斉に開花する時期です
ハザンの梅と桃の花果樹が高原の集落まわりで咲きます
ハロン湾クルーズ10〜12月、次いで3〜4月台風期を外し、霧の季節にも入らない期間です
トレッキング10〜11月雨が減って足元が固まり、暑さも収まります
混雑を避ける3〜4月天候が二番目に良く、旅行者の数はまだ増えていません

サパの棚田は一年でこう変わります

サパに関しては、月ごとの色の変化を知っておくと計画が立てやすくなります。「棚田はいつでも緑」という前提で行くと、行った時期によってはまったく違う景色になります。

雨上がりのムオンホア渓谷に広がる緑の棚田と谷を流れる小川
雨が上がった直後の状態で、水を含んだ段の縁が乾いた日よりもはっきり出ています。 (写真: Christophe95 / CC BY-SA 4.0)
時期棚田の状態写真としての性格
4月〜5月初め田植え前。水を張った状態水面が空を映します。晴れた日の朝夕が良いです
5〜6月植えたばかりの新しい緑明るい黄緑。斜面の段が見えやすい時期です
7〜8月濃い緑。雨が最も多い時期色は最も濃くなりますが、雨と霧で見えない日が増えます
9月〜10月初め黄金色。収穫期一年でいちばん人が集まる時期です
10月末〜3月刈り取り後の茶色い切り株。霜が降りることもあります棚田の景観としては最も地味な時期です

この表からわかるのは、棚田を目的にするなら実質的に4〜5月初めと9〜10月初めの二つしか選択肢がないということです。しかも黄金色の期間は刈り取り直前の2〜3週間に限られます。年によって前後するので、出発が近づいたら現地の宿に稲の状態を聞いてみるのが確実です。

収穫直前のムーカンチャイに広がる黄金色の棚田
ムーカンチャイはサパと同じラオカイ省にあり、2025年の再編で二つが一つの省にまとまりました。 (写真: Sasint / CC0)

10月がなぜ唯一の月なのか

10月を推す理由を、条件ごとに分解します。ハノイは涼しく乾いて晴れる時期に入ります。ハロン湾は10月から年間最良期が始まります。サパは10月初めまで黄金の棚田が残り、その後トレッキングに適した時期が続きます。ハザンは10月末からそばの花が咲き始め、雨季を抜けて道路状況が安定します。この四つが同時に成立するのは10月だけです。

ただし、条件の良い月はそれだけ行こうと考える人も増えます。10月に行かれるなら、船と宿は早めに空室を確認しておいてください。逆に、混雑を許容できないなら3〜4月を選び、棚田は水鏡の状態で見る、という組み立てになります。

日程が動かせないときは、その時期に合う目的地の組み合わせを選んでください。7〜8月ならサパの濃い緑とハノイの街歩き中心にして、ハロン湾の1泊は日程の前半に入れます。1〜2月ならハロン湾よりニンビンとハノイを厚くします。時期に合わない場所を無理に入れるより、そのほうが満足度が高くなります。

時期と場所で、必要な服装が変わります

北部の服装で難しいのは、同じ日程の中で標高差が大きいことです。ハノイは平地ですが、サパは山の上で、ファンシーパンの山頂は3,143mです。1〜2月のハノイが10〜17℃、同じ時期のサパが0℃近くまで下がるという差があります。ハノイの気温だけを見て荷物を作ると、山で足りなくなります。

時期ハノイでの服装サパ・ハザンで追加するもの雨への備え
1〜2月10〜17℃。長袖に上着を重ねます0℃近くまで下がります。防寒着が必要です霧雨が続くので、はっ水性のある上着があると楽です
3〜4月暖かいので薄手で足ります朝晩の冷え込み用に一枚あると安心です霧雨が残ります
5〜6月気温が上がります。半袖で足ります山では朝晩に上着が要りますにわか雨に備えて折りたたみ傘を持ちます
7〜8月暑いので通気性のよい服を選びます山でも暑いですが、雨で体が冷えます雨が最も多い時期です。レインウェアが必要です
9〜10月涼しく乾きます。歩きやすい時期です朝晩は冷えます。薄手の上着を用意します雨は減ります
11〜12月涼しいので長袖と上着を使います冷え込みます。防寒着が要ります晴れる日が多くなります

ファンシーパンに上がる場合は、時期を問わず上着を持って行ってください。ケーブルカーで1,410mの高低差を15〜20分で上がるので、乗り場と上部駅では体感がまったく違います。夏に半袖だけで上がると、山頂で動けなくなります。

靴については、歩く場所によって必要なものが変わります。ハノイの街歩きだけなら履き慣れた靴で足ります。ニンビンのハンムアは階段が約500段、ハロン湾のティトップ島も約400段あるので、滑りにくい靴が要ります。サパのトレッキングで谷を歩くなら、雨のあとはぬかるむので、しっかりした靴を用意してください。

5. 天気が日程を壊す三つのパターンと、その備え方

北部ベトナムで日程が崩れる原因は、ほぼ三つに絞られます。台風によるクルーズの出航中止、冬の霧による視界不良、雨季の土砂崩れによる通行止めです。どれも予測が難しく、当日にならないと判明しないことがあります。防ぐことはできませんが、日程の組み方で被害を小さくすることはできます。

日本から行かれる方にとって、ここは特に意識していただきたい部分です。国内の交通機関に慣れていると、予定どおり動くことを前提に日程を組んでしまいがちです。ベトナム北部の船と山道では、その前提が崩れることがあります。天候によっては当日になって動けなくなりますし、山道が崩れれば通れるようになるまで待つことになります。定時の運行を前提に日程を詰めると、一か所崩れたときに全体が連鎖して崩れます。

パターン1 台風によるクルーズの出航中止

ハロン湾の台風の危険が最も高いのは7月から9月です。「ハロン湾のクルーズは一年中通常運航している」と書かれた古い資料がありますが、7〜9月には実際に出航が中止された例があります。悪天候のときに船が出るかどうかは旅行者の側で動かせる部分ではないので、日程の組み方で備えるしかありません。誰がどの時点で判断するのか、中止の連絡がいつ来るのかは、予約する船会社に確認しておいてください。

中止になったときにどう扱われるかは、船会社ごとに規定が違います。日程を振り替えられるのか、返金されるのか、条件は何か。ここは予約前に必ず確認しておきたい部分です。ただ、どんな規定であっても、その日にハノイへ戻る飛行機に乗る予定であれば振り替えようがありません。だから対策は一つしかありません。ハロン湾を日程の最終日付近に置かないことです。

ハロン湾を置く位置中止になったときにできること評価
日程の2〜4日目翌日か翌々日に振り替える余地が残ります安全です
日程の中盤後ろの予定を一日ずつ動かせば吸収できますまずまずです
帰国前日から最終日動かせる日がありません。船会社の規定次第になります避けてください

パターン2 冬の霧で何も見えない

1月と2月のハロン湾は霧が多く、視界が短くなります。雨は降っていなくても、島の輪郭がぼやけて見えない日があります。船は出ますし、クルーズ自体は行われます。ただ、石灰岩の島を見るために行っているのに何も見えない、という結果になり得ます。

雲と霧に包まれたファンシーパンのケーブルカーの索道
山でも同じことが起きていて、雲に入るとケーブルカーは動いていても窓の外は白いままです。 (写真: Christophe95 / CC BY-SA 4.0)

この場合は出航そのものは行われるので、中止になったときとは扱いが変わります。視界が悪かったことを理由にどこまで対応してもらえるかは船会社の規定によるので、気になる方は予約前に確認しておいてください。現実的な対策は、日程を変えるか、期待値を下げるかのどちらかになります。1〜2月にどうしても行かれるなら、次のように考えると納得しやすくなります。

  • 船上の時間そのものを目的にする。1泊クルーズは船の上に約24時間いる旅なので、食事や船の設備、静けさを楽しむ形に切り替えます。
  • 湾よりニンビンに重心を移す。ニンビンの川と岩山は霧が出ても近距離で見るため、視界の影響がハロン湾ほど大きくありません。
  • 当日の状況を先に聞いておく。霧の出方はその日ごとに違います。前夜か当日の朝に船会社へ問い合わせておけば、心の準備ができます。

パターン3 雨季の土砂崩れによる通行止め

7月と8月はサパとハザンで雨が最も多く、土砂崩れが起きます。山の斜面に沿って通した道なので、大雨が続くと道がふさがれることがあります。いつ通れるようになるかは、その場になってみないとわかりません。旅行者の側でできるのは、前もって状況を確認しておくことと、動けない日が出ても困らない日程にしておくことだけです。

この時期にサパやハザンへ行かれる場合、次の点を確認しておいてください。

確認することいつ確認先
その日の道路状況出発の前夜と当日朝予約した宿、バス会社、ツアー会社
バスが運休していないか当日朝チケットを買った会社
ループの周回が可能か出発前日イージーライダーの手配先
代替ルートの有無崩落が起きた時点現地のドライバーが最新情報を持っています

7〜8月にハザンループを組むのはおすすめしません。雨が最も多く、土砂崩れの危険も高い時期です。崖沿いの道を二輪で走る行程なので、路面が濡れているだけで難易度が変わります。この時期しか日程が取れないなら、ハザンは外してサパかニンビンに振り替えてください。

予定が空いてしまった日の使い方

クルーズが中止になった、山道が通れないという場合、その日をどう使うかを決めておくと動揺せずに済みます。北部では、天候に左右されない選択肢がハノイに集まっています。

空いた日代わりにできること必要な時間
ハロン湾が中止ニンビンの日帰りに振り替えます往復3〜4時間と現地6〜8時間
ハロン湾が中止(移動したくない)ハノイの屋内の見どころに切り替えます。文廟は08:00〜17:00です半日
サパへの道が通行止め出発を翌日にずらし、滞在を1日短くします翌日の状況次第です
雨で谷を歩けないハムロンの丘やコンチョイ展望台に切り替えますそれぞれ数時間
ハザンのループが止まったハザンの町に留まるか、ハノイへ戻りますハノイまで6〜7時間

いちばん上の振り替えは覚えておく価値があります。ハロン湾とニンビンはハノイから見て逆方向にあり、天候の条件も違います。海が荒れていても、ニンビンの川は影響を受けにくいです。ニンビン行きのリムジンバンは旧市街から約1時間間隔で出ているので、当日の朝に決めても動きやすい相手先です。

予備日を一日つくると、ほとんどが吸収できます

三つのパターンに共通する対策があります。日程のどこかに、動かせる一日を用意しておくことです。この一日は「何もしない日」ではなく、「ハノイに戻ってくる日」として設定します。ハノイなら屋内の見どころも食事も揃っているので、天候に関係なく過ごせます。

具体的には次のように組みます。7〜8日の日程なら、ハノイ滞在を2日ではなく3日分確保して、うち1日を後半に置きます。何も起きなければ街歩きに使い、どこかで一日ずれたらそこで吸収します。この一日があるかないかで、旅の後半の余裕がまったく違います。

起きたこと予備日がない場合予備日がある場合
クルーズが出航中止その旅では行けずに終わります翌日以降に振り替える余地が残ります
サパへの道が通行止めサパを丸ごと諦めます翌日出発にして滞在を1日短くします
体調を崩した予定を消化するために無理をします1日休んで残りを楽しめます
何も起きなかった該当しませんハノイでもう1日過ごせます

6. 日数別の日程の骨格と、よくある設計ミス

日数が決まれば、行ける場所はほぼ自動的に決まります。5日ならハノイ、ハロン湾、ニンビンの三か所。7〜8日でサパが加わり、10〜12日でハザンループまで入ります。この三つの型から外れる組み方もできますが、外れるほど移動の比率が上がります。

日目5日7〜8日10〜12日
1〜2日目ハノイハノイハノイ
3〜4日目ハロン湾またはランハ湾で1泊クルーズ同じ同じ
5日目ニンビン日帰りの後に帰国ニンビン日帰りニンビンで1泊
6〜8日目該当なしサパ2〜3日サパまたはハザン
9〜12日目該当なし該当なしハザンループ3〜4日

5日の型

5日は北部の入口にあたる長さです。ハノイに2日、ハロン湾で1泊、ニンビンに日帰りで、最終日に帰国します。この形の良いところは、移動時間の合計が約9時間で収まることです。悪いところは、余裕がないことです。ハロン湾が中止になると代わりの日がありません。

5日でどうしても北部に行かれる場合、優先順位は次のようになります。ハノイの街歩きは天候に左右されにくいので土台にします。ハロン湾は3〜4日目に置いて、万一のときに5日目へずらせるようにします。ニンビンは日帰りなので、最悪削っても旅全体は成立します。この順で組めば、崩れたときの被害が最小になります。

7〜8日の型

これが北部ベトナムの標準的な長さです。5日の内容にサパが加わり、山と棚田が入ります。移動時間の合計は20〜21時間まで増えますが、サパへは夜行列車が使えるので、寝ている間に移動する形にすれば日中の時間を無駄にせずに済みます。

この型では、ハノイ滞在が実質3回に分かれます。到着直後、クルーズ前後、サパの前後です。同じ宿を通しで押さえておくと、荷物を預けたまま身軽に動けます。ハノイの宿は旧市街周辺なら選択肢が多いので、連泊で確保しておくのが実務的です。

10〜12日の型

ハザンループを入れるならこの長さが必要です。前半は7〜8日の型と同じで、後半にハザンが乗ります。ハノイからハザンまで片道6〜7時間、周回に3〜4日、戻りに6〜7時間ですから、ハザンだけで実質5日を使います。

この型で気をつけたいのは、後半に体力を残しておくことです。ハザンループは1日中乗り物の上にいる行程です。前半でサパのトレッキングを目一杯やってからハザンに入ると、後半がつらくなります。サパとハザンの両方を入れるなら、サパは棚田を眺める中心にして歩く距離を抑えるという配分もあります。

よくある設計ミス五つ

実際に多く見られる組み方の失敗を、理由とともに並べます。どれも計画の段階なら簡単に直せます。

設計ミス何が起きるか直し方
サパとハザンを続けて入れる往復だけで23〜26時間になります12日未満なら、どちらか一方だけにします
ハロン湾を最終日に置く天候で中止になったとき、代わりの日がありません日程の前半か中盤に移します
サパを1泊にする往復11〜12時間に対して、滞在が半日しかありません2泊にするか、サパ自体を外します
ハザンで自分で運転する免許の要件を満たしていないと補償を受けられないおそれがありますイージーライダーの後部座席を使います
寝台バスに2晩続けて乗る3日目に体が動かなくなります間に必ずベッドで寝る夜を挟みます

四つ目について補足します。免許の条件を満たさずに二輪を運転すれば、無免許で運転していることになり、事故のときに補償を受けられないおそれがあります。走るのは崖沿いの道で、渓谷の深さが約800mある区間もあります。費用の問題ではなく安全と補償の問題なので、条件を満たしていないなら後部座席を選んでください。

夜行をどう使うか

北部では、サパとハザンの二か所で夜行が使えます。寝ている間に移動するので日中の時間を失わずに済み、日程を1日短縮できます。ただし使い方を誤ると、翌日以降に響きます。

手段眠りやすさ日程への効果翌日の行動
サパ行き 夜行列車(4人1室の軟臥)横になれます。4人の相部屋です1日短縮できます06:10頃にラオカイ着。朝から動けます
サパ行き 夜行列車(2人用デラックス)2人用なので同行者だけで使えます1日短縮できます同上
ハザン行き スリーピングバス横になれますが山道です1日短縮できます朝ハザン着。その日からループに入れます
ハザン行き キャビンスリーパー1人ずつ仕切られた形です同上同上
スリーピングバス2晩連続ほとんど眠れません2日短縮できます3日目に体が動かなくなります

いちばん下の行が問題です。夜行を2晩続けると、確かに日程は2日縮まります。しかし走るのは山道で、ベッドで寝るのと同じようには休めません。1晩なら翌日も動けますが、2晩続けた3日目は行動できないものとして組んでください。夜行を使うなら、必ず間に宿で寝る夜を入れます。

ハザン行きでキャビンスリーパーを選ぶ判断についても書いておきます。通常のスリーピングバスとの差は 約400〜1,300円 (約 70,000〜220,000 VND) です。到着した日から350kmのループを走り始めることを考えると、この差額は睡眠の質への投資として妥当です。

三つの型のどれを選ぶにしても、最初と最後の1日は移動でほぼ埋まります。「5日」といっても実質は3日半です。日程表を作るときは、到着日と出発日を計算から外して考えると、現実に近い形になります。

ハザンループを入れる日程なら、周回の手配だけは先に済ませておくのが安全です。宿と食事とルートがまとめて組まれた形なので、高原に入ってから一つずつ探す手間がなくなります。

🎟️ ハザンループは一周350kmで、標準は3泊4日、費用は2泊3日で約22,000〜26,100円 (約 3,800,000〜4,500,000 VND) です。運転を自分でしないなら、後部座席込みの周回手配をまとめて押さえてください。Klookで見る KKdayで見る Trip.comで見る アフィリエイトリンクです。追加費用なしで手数料を得る場合があります。

7. ハノイ 旅の起点であり、それ自体が目的地です

ハノイは通過する街ではなく、まる2日は使う街です。北部のどこへ行くにもここを経由するので、結果として滞在時間がいちばん長くなります。街としての中身も、旧市街の路地、湖まわり、フランス統治期の建物、そして食事と、2日では足りないくらいあります。

街の構造は単純です。中心にホアンキエム湖地図があり、その北側に旧市街、南側にフレンチクォーターが広がります。この二つは歩いてつながっているので、宿を湖の近くに取れば、主要な範囲は徒歩で回れます。ハノイの詳細はハノイ観光ガイドにまとめてあります。

夜のホアンキエム湖と旧市街の街並み
ホアンキエム湖の北側に旧市街、南側にフレンチクォーターが広がります。 (写真: Adam Jones / CC BY-SA 2.0)

エリアごとの性格

ハノイでよく名前が出るエリアを、旅行者から見た性格で整理します。どこに泊まるかで、街の印象がかなり変わります。

エリア性格向いている方
旧市街(ポーコー)路地が細かく入り組み、屋台と商店が密集しています。夜も人が絶えません初めての方。歩き回りたい方
ホアンキエム湖に面した一帯。旧市街よりやや落ち着いています賑わいと静けさの中間がよい方
フレンチクォーター統治期の街区。通りが広く、建物の背が揃っています建築や街並みに関心のある方
バーディン官庁と史跡が集まる区画。文廟もこの方面です見どころを効率よく回りたい方
西湖(タイホー)湖沿いの住宅地。カフェとレストランが多く、静かです長めに滞在する方。子連れの方
コウザイ、ミーディン、ロンビエン中心から離れた新興の区画。生活圏に近い雰囲気です価格を抑えたい方、長期滞在の方

初めての方には旧市街かホアンキエムをおすすめします。理由は単純で、他の目的地へ向かうリムジンバンやクルーズの送迎が、この一帯のホテルまで迎えに来るからです。西湖や西側の区画に泊まると、集合場所まで自力で移動することになります。往復の送迎が付く商品を使うなら、この差は毎回効いてきます。

夜に明かりをともすハノイ旧市街の花屋とバイク
花を積んだバイクが行き交うのは日が暮れてからで、この一帯に泊まる利点はその時間にそのまま外へ出られることです。 (写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0)

歩いて回る範囲と、見どころの料金

ハノイの見どころは、入場料が高くありません。ほとんどが数百円の範囲です。時間の制約はあっても、予算の制約はほぼないと考えて差し支えありません。

場所入場料開いている時間目安の滞在
文廟約 400円 (約 70,000 VND)08:00〜17:001時間〜1時間30分
ホアンキエム湖まわり無料常時30分〜1時間
旧市街の路地歩き無料常時。夜は屋台が増えます2時間以上
フレンチクォーターの街並み無料常時1時間前後

文廟の入場料は約400円 (約 70,000 VND) です。ハノイで挙げた見どころのうち料金がかかるのはここだけなので、そう覚えておけば足ります。開門が08:00なので、朝いちばんの時間帯から組み込めます。閉門が17:00と早い点だけ注意してください。夕方に回ろうとすると間に合いません。

ハノイの文廟の正門
1070年の創建で、ベトナムで最初の大学が置かれた場所です。 (写真: Daderot / CC0)

朝、昼、夜で使い分けます

ハノイは時間帯によって表情が変わる街です。効率を考えるなら、時間帯ごとに行く場所を分けたほうが良いです。

ハノイの民家の間の狭い線路を通過する赤い列車
線路沿いの一角は列車が通る時刻だけ人が引き、それ以外の時間は普通の路地に戻ります。 (写真: Takeshi Aida from Hong Kong, Hong Kong / CC BY-SA 2.0)
時間帯向いている行動理由
早朝(6時〜8時)湖まわりの散歩、バインクオンの朝食日中より気温が低く歩きやすい時間帯です。バインクオンは朝の料理です
午前(8時〜11時)文廟などの屋内の見どころ08:00開門なので、開いてすぐの時間帯を使えます
昼(11時〜14時)ブンチャーの昼食、カフェで休憩ブンチャーは昼の料理として出す店が多いです。日中は暑くなります
夕方(16時〜19時)旧市街の路地歩き、ビアホイ店が出そろい、気温が下がります
夜(19時以降)チャーカーの夕食、湖の夜景チャーカーは卓上で仕上げる時間のかかる料理なので夜向きです

治安と衛生について、実務的な話

ハノイの旧市街は夜も人通りがあり、店の明かりも消えません。とはいえ、気をつけておきたいことはあります。荷物の持ち方と、料金をめぐるやりとりです。

  • 歩道の上をバイクが通ることもあります。後ろから来る可能性を考えて、かばんは道路側に持たないほうが安心です。
  • 道路を渡るときは一定の速度で歩くように、とよく言われます。急に止まったり走り出したりすると、避けようとする側から進路が読みにくくなるためです。不安なら地元の方の後ろについて渡ってください。
  • タクシーは配車アプリを使うと料金の交渉が不要です。市内移動はアプリ上で金額が確定します。
  • 値段を聞いてから受け取ります。屋台でも、注文の前に金額を確認しておけば行き違いが起きません。

よくある手口とその避け方はベトナムでよくある観光客向けの詐欺と対処法にまとめてあります。北部でも南部でも手口は共通なので、出発前に一度目を通しておかれると安心です。

衛生面については、屋台で食べること自体は珍しいことではありません。判断の目安は、客が入っているか、回転が速いか、その場で火を通しているかの三つです。生野菜とハーブは大量に出てきますが、これは北部の食事の標準的な形です。心配なら加熱されたものだけを選べば済みます。水道水は飲まず、ペットボトルの水を使ってください。

市内をどう移動するか

ハノイの中心部は、宿を湖の近くに取れば徒歩で回れます。旧市街からフレンチクォーターまでは歩いてつながっていますし、ホアンキエム湖の周囲も歩ける距離です。それ以外の移動手段を、使いどころとともに整理します。

ハノイのロンビエン橋の鉄骨トラス構造
旧市街の北東側にかかる橋で、100年を超えた鉄骨がそのまま使われています。 (写真: calflier001 / CC BY-SA 2.0)
手段料金の決まり方使いどころ
徒歩無料旧市街、ホアンキエム、フレンチクォーターの範囲
配車アプリ(Grab、Green SM)アプリ上で乗車前に金額が確定しますバーディンや西湖など、歩くには遠い区画へ
配車アプリの二輪同じくアプリ上で確定します渋滞する時間帯に短い距離を移動するとき
市内バス路線ごとに定額です費用を抑えたいとき。路線の理解が必要です

配車アプリの利点は、乗る前に金額が確定することです。行き先を伝える必要も、降りるときに料金を交渉する必要もありません。ベトナム語ができなくても目的地を地図上で指定できるので、言葉の面でも楽です。出発前にアプリの登録と支払い方法の設定を済ませておくと、到着してすぐ使えます。

二輪の配車も選べます。車体が小さいぶん渋滞の影響を受けにくい手段ですが、ヘルメットをかぶって後ろに乗る形になります。荷物がある場合や雨の日には向きません。

ハノイの宿は連泊で押さえるのが実務的です。ハロン湾へもサパへもハノイから出発してハノイに戻るので、同じ宿に荷物を置いたまま小さなかばんだけで動けます。クルーズや山へは着替え数日分だけ持って行き、残りはハノイの宿に預けるという形が、いちばん身軽になります。

8. ハロン湾、ランハ湾、バイトロン湾のどれを選ぶか

最初にお伝えしたいのは、「ハロン湾」と呼ばれる場所には実は三つの選択肢があるということです。ハロン湾そのもの、隣接するランハ湾、そしてバイトロン湾です。景観はどれも石灰岩の島ですが、混み具合と出航地がまったく違います。約1,600の石灰岩の島が広がる海域を、どの入口から入るかという選択です。

ハロン湾に林立する石灰岩の島々
約1,600の石灰岩の島が海に点在しています。 (写真: Christophe Meneboeuf / CC BY 3.0)

三つの湾の違い

混み具合特徴出航地
ハロン湾最も混みます。最盛期は500隻を超える船が出ます世界的に名前が知られた景観そのものですトゥアンチャウ、サンポート
ランハ湾ハロン湾の約30%カットバー国立公園と海水浴場が近くにありますゴット埠頭(ハイフォン)、カットバー
バイトロン湾ハロン湾の約15%。船をほとんど見かけません静けさが最大の価値ですホンガイ

この「約30%」「約15%」という数字は、ハロン湾を100としたときの船の多さの目安です。最盛期のハロン湾には500隻を超える船が出ますから、単純計算でランハ湾は150隻前後、バイトロン湾は75隻前後という規模感になります。写真に他の船が写り込むかどうかは、この差でほぼ決まります。

ハロン湾の石灰岩の島の間を進む木造のジャンク船
木造のジャンク船は船体が低いので、水面に近い高さから島を見上げる構図になります。 (写真: Arianos / Public domain)

選び方の指針を書きます。名前の通った景色をきちんと見たいならハロン湾です。混雑を避けつつ、カットバー島地図の国立公園や海水浴も組み合わせたいならランハ湾です。船影のない海をいちばんの価値と考えるならバイトロン湾です。ただしバイトロン湾は運航している船の数自体が少ないので、選択肢は限られます。

晴れた日のランハ湾の石灰岩の島と穏やかな水面
波が立っていない日は、島の下半分がそのまま水面に映り込みます。 (写真: Christophe95 / CC BY-SA 4.0)

日帰り、1泊、2泊の違い

クルーズの長さは三種類あります。船の上にいる時間がまったく違うので、価格差以上に体験が変わります。

種類1人あたりの料金船の上にいる時間できること
日帰りクルーズ55〜110ドル(約 8,100〜16,300円)水上で4〜6時間主要な島と洞窟を見て戻ります
1泊クルーズ130〜250ドル(約 19,200〜37,000円)船上で約24時間夕景、朝景、カヤック、洞窟が入ります
2泊クルーズ280〜600ドル(約 41,400〜88,800円)船上で約48時間湾の奥まで入り、人の少ない海域に行けます

1泊を推す理由は、時間の使い方にあります。日帰りだと水の上にいるのは4〜6時間で、そのうち往復の航行にかなりを使います。1泊なら約24時間船の上にいられるので、日が落ちる時間と朝の時間の両方を海の上で過ごせます。ハロン湾がいちばん静かに見えるのはこの二つの時間帯です。

1泊クルーズの中でも価格帯が分かれます。信頼できる商品の下限がおおむね130〜160ドル(約 19,200〜23,700円)で、この価格帯でも食事、湾の入場料、カヤックなどの基本的な内容は含まれます。4つ星から5つ星のクラスになると180〜250ドル(約 26,600〜37,000円)で、部屋の広さ、バルコニー、食事の質が上がります。

ハロン湾に停泊する大型の1泊クルーズ船
船体の大きさと客室階の数を見ると、同じ1泊でもクラスの違いが外から見て取れます。 (写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0)

1泊60ドル前後のクルーズには手を出さないでください。この価格帯は客引きによる勧誘か、内容を削った低価格商品です。信頼できる商品の下限が130〜160ドルであることを考えると、その半分以下の値付けをするには、どこかを削るしかありません。何が含まれていて何が含まれていないのかを一つずつ照らし合わせてから決めてください。

湾の入場料は料金に含まれているのが普通です

ハロン湾地図には入場料があります。「単一料金」と書かれた古い資料がありますが、実際にはルートごとに金額が違います。

照明に照らされたハロン湾スンソット洞窟の内部の鍾乳石
スンソット洞窟のように内部の広い洞窟は、通るルートに含まれているかどうかで見られるかが決まります。 (写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0)
区分金額備考
ルート別の日帰り観覧料約 1,500〜1,800円 (約 260,000〜310,000 VND)回るルートによって変わります
ルート01・02約 1,680円 (約 290,000 VND)最もよく使われるルートです
1泊する場合約 3,190〜4,350円 (約 550,000〜750,000 VND)船中泊を含む区分です

これらはたいていクルーズ料金に含まれています。含まれているかどうかは予約前に必ず確認してください。1泊の区分だと約 3,190〜4,350円 (約 550,000〜750,000 VND) ですから、含まれていない商品を選ぶと、その分だけ後から上乗せされます。安く見えた商品が結局同じ金額になるのは、この部分が抜けているためです。

出航地は湾ごとに違います

予約するときに見落としやすいのが出航地です。同じ「ハロン湾クルーズ」という名前でも、乗る港が違います。ハノイからの送迎はこの港に向かうので、所要時間も変わります。

出航地確認しておくこと
ハロン湾トゥアンチャウ、サンポートどちらの港から出るか。送迎の集合時刻が変わります
ランハ湾ゴット埠頭(ハイフォン)、カットバーハロン湾とは別の港なので、送迎の経路と所要を確認します
バイトロン湾ホンガイ運航している船が少ないので、日程の自由度が下がります

予約の前に確認しておきたいのは三点です。第一に、ハノイのどこで拾ってもらえるか。クルーズのシャトルは旧市街のホテルまで迎えに来る形が中心ですが、自分の宿が対象に入るかは個別の確認が要ります。第二に、送迎が料金に含まれるか。含まれない場合は片道12〜20ドル(約 1,800〜2,960円)が別にかかります。第三に、湾の入場料が含まれるか。1泊の区分だと 約3,190〜4,350円 (約 550,000〜750,000 VND) なので、含まれていないと総額がかなり変わります。

カットバー近くの湾に浮かぶ水上家屋と養殖いかだ
ゴット埠頭やカットバーから出る船は、こうした水上の集落と養殖いかだの間を抜けていきます。 (写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0)

チップと、船上での実務

クルーズではチップの慣習があります。相場は1人5〜10ドル(約 740〜1,480円)です。義務ではありません。渡し方は船によって案内が違うので、乗船時の説明があればそれに従い、なければ乗員に聞いてみてください。用意しておくかどうかは、この相場を目安に判断すれば足ります。

船上での実務として、いくつか知っておくと役立つことがあります。

  • ティトップ島の階段は約400段あります。展望台まで上がる場合、履き慣れた靴が必要です。上がらずに海水浴だけという選択もできます。
  • 充電の環境は船によって違います。コンセントの数と位置は予約前に確認しておくと安心です。小さな電源タップがあると融通が利きます。
  • 通信環境も船によって違います。湾に出てからつながるかどうかを当てにせず、連絡が必要な用件は出航前に済ませておいてください。
  • 船内での支払い方法は乗る前に確認します。飲みものが料金に含まれるかどうかも船ごとに違います。少額の現金があると困りません。
ティトップ島の展望台から見下ろしたハロン湾と船
上まで上がると、海面からは重なって見える島の並びと停泊中の船の位置関係がわかります。 (写真: Kris Martyn / CC BY-SA 4.0)

クルーズの選び方、船会社ごとの違い、キャンセル規定などの詳細はハロン湾クルーズの選び方ガイドにまとめてあります。

ハノイからハロン湾への水上飛行機は、2026年初めに運航を停止しました。所要40分程度で行ける手段として紹介されていることがありますが、現在は使えません。ハノイからハロン湾へは道路のみです。

9. サパ 棚田と、標高3,143mのファンシーパン

サパで見るものは大きく二つに分かれます。谷に広がる棚田と、インドシナ最高峰のファンシーパンです。この二つは性格がまったく違います。棚田は歩いて見るもので、時期によって色が変わります。ファンシーパンはケーブルカーで上がるもので、天候にさえ恵まれれば時期を問いません。2泊3日あれば両方が入ります。

サパの谷に広がる階段状の棚田
山の斜面を段々に切り開いた棚田が谷を埋めています。 (写真: Eerin25 / CC0)

サパの町から南東に約15km行ったところにムオンホア渓谷地図があります。棚田の景観として名前が挙がるのは、たいていこの谷です。町から車で行くこともできますし、上流から下流へ向かって歩き下りるコースもあります。サパの詳しい歩き方はサパ観光ガイドにまとめてあります。

トレッキングコースの選び方

サパで歩けるコースは、距離と難易度で明確に分かれています。半日で終わるものから、許可証とガイドが必要な本格的な登山まであります。

コース距離難易度所要向いている方
カットカット周回3〜4 kmやさしい2〜3時間初日の午後に軽く歩きたい方
ラオチャイ → ターヴァン10〜14 km普通1〜2日棚田の谷を通しで歩きたい方
イーリンホー → ラオチャイ → ターヴァン12〜16 km普通〜難しい2日集落を複数つなぎたい方
ターフィン8〜10 kmやさしい〜普通半日〜1日人の少ない方向へ行きたい方
ファンシーパン登頂11〜19 km難しい2日登山の経験がある方。許可証とガイドが必須です

いちばん上のカットカット周回は3〜4kmで2〜3時間ですから、到着した日の午後にそのまま入れられます。逆にいちばん下のファンシーパン登頂は11〜19kmを2日かけて登る行程で、許可証とガイドが必須とされています。同じ「サパのトレッキング」でも、この二つはまったく別の話です。

標準的な選択は、真ん中のラオチャイからターヴァンへ向かう10〜14kmのコースです。棚田の谷を上流から下流へ歩き、途中でモン族とザオ族の集落を通ります。1日でも歩けますし、ターヴァンのホームステイに泊まって2日に分けることもできます。

サパの山腹に広がる棚田と点在する集落の家
家が斜面の途中に点々と建っていて、歩くコースはこの家々の間を抜けていきます。 (写真: Christophe95 / CC BY-SA 4.0)

ガイドと入場料

サパのトレッキングでは、地元のガイドを雇うことができます。料金の幅がかなり広く、1日で 約290〜4,060円 (約 50,000〜700,000 VND) となっています。この差は、個人が案内するだけの形か、旅行会社を通した正式な手配か、少人数専属か大人数の混載か、といった条件によって生じます。

項目料金内容
モン族・ザオ族のガイド1日 約290〜4,060円 (約 50,000〜700,000 VND)形態によって大きく変わります
渓谷・保全地区の入場料約435〜520円 (約 75,000〜90,000 VND)谷に入る際に必要です
カットカット村約870円 (約 150,000 VND)他の谷より高めの設定です
ハムロンの丘約400円 (約 70,000 VND)町のすぐ上にあります
コンチョイ展望台(標高約2,000m)約700円 (約 120,000 VND)町を見下ろす位置にあります
スクーターのレンタル1日 約870円 (約 150,000 VND)町なかと周辺の移動用です

カットカット村だけが約870円 (約 150,000 VND) で、他の谷の 約435〜520円 (約 75,000〜90,000 VND) より高く設定されています。一方で歩く距離は3〜4kmと五つのコースの中で最も短いので、料金と歩く量は比例しません。予算を抑えつつ長く歩きたいなら、カットカット以外の谷を選ぶという判断になります。

ファンシーパンのケーブルカー

ファンシーパンは標高3,143mで、インドシナ半島の最高峰です。歩いて登ると2日かかりますが、ケーブルカーを使えば片道15〜20分です。この差が、サパを短い日程でも組める理由になっています。

項目数値意味
山頂の標高3,143 mインドシナ最高峰です
ケーブルカーの方式3線式ロープを3本使う構造です
路線の長さ6,292 m片道6km超を一気に登ります
高低差1,410 mこの高低差を15〜20分で上がります
所要時間約15〜20分徒歩なら2日かかる行程です
上部駅から山頂まで登山鉄道または石段約600段体力に応じて選べます
料金平日 約4,930円 (約 850,000 VND)週末と祝日は上がります

高低差1,410mを15〜20分で上がるということは、1分あたり70〜95m上昇する計算になります。耳が詰まる感覚があるので、あめを持っておくと楽です。また、上部駅は山頂のすぐ下にあるため、町よりかなり寒くなります。夏でも上着は必要です。冬は町が0℃近くまで下がるので、山頂はさらに下がると考えてください。

上部駅から山頂までは、登山鉄道に乗るか、石段を約600段上がるかを選べます。同じ600段でも、山頂が3,143mという高さにあることを考えると、平地の階段と同じようには上がれません。息が上がりやすいので、無理せず登山鉄道を使う選択も十分ありです。

料金は平日で 約4,930円 (約 850,000 VND) です。週末と祝日は上がるので、日程に自由が利くなら平日を選んだほうが安く済みます。

🎟️ ファンシーパンのケーブルカーは片道6,292m、高低差1,410mを15〜20分で上がり、平日で約4,930円 (約 850,000 VND) です。週末は料金が上がるうえ待ち時間も伸びるので、平日の枠を先に押さえてください。Klookで見る KKdayで見る Trip.comで見る アフィリエイトリンクです。追加費用なしで手数料を得る場合があります。

棚田と山以外の見どころ

サパで名前が挙がるのは棚田とファンシーパン地図ですが、それ以外にも、時間が余ったときや天気が悪い日に使える選択肢があります。

  • ハムロンの丘。約400円 (約 70,000 VND) で、町のすぐ上にある展望地です。到着した日の夕方や、天気が悪くて谷に降りられない日に使えます。
  • コンチョイ展望台。標高約2,000mで約700円 (約 120,000 VND)。町とその周囲の山並みを高い位置から見られます。
  • バクハの日曜市。サパから車で約3時間かかります。日曜日にしか立たないので、日程が合ったときだけの選択肢です。往復6時間を使うので、日曜がサパ滞在の中日に当たる場合に限られます。
  • スクーターでの周辺移動。1日 約870円 (約 150,000 VND) で借りられます。町から谷までの往復に使えますが、山道なので運転に慣れている方向けです。

サパの谷にあるホームステイには、暖房のない施設が多くあります。ターヴァンやラオチャイに泊まる場合、11月から3月は室内でもかなり冷えます。暖房が入っている前提で薄着だけを持って行くと寒い思いをするので、宿を決める前に暖房の有無を必ず確認してください。冬に谷へ泊まるなら、寝るときに着るものも用意しておくと安心です。

10. ニンビン チャンアンとタムコックは別の場所です

ニンビンで最初に整理しておきたいのは、チャンアンとタムコックが別の場所だということです。同じものを指す別名として書かれている資料がありますが、船着き場も料金も所要時間も違います。両方に行くことはできますが、その場合は同じ日に二回ボートに乗ることになります。

ニンビンのチャンアンを流れる川と切り立った岩山
切り立った岩山の間を手漕ぎボートが進みます。 (写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0)

ニンビンはハノイから南へ95kmで、片道1.5〜2時間です。往復3〜4時間なので日帰りが成立します。ただし1泊すると、朝と夕方の光の良い時間帯を使えるようになります。詳しい回り方はハノイからのニンビン日帰りガイドにまとめてあります。

チャンアンとタムコックを数字で比べます

船着き場は、チャンアン地図とタムコック地図でそれぞれ別の場所にあります。受付も料金体系も別々なので、片方のチケットでもう片方に乗ることはできません。数字で並べると違いがはっきりします。

項目チャンアンタムコック
ボート料金約1,450円 (約 250,000 VND)約700〜870円 (約 120,000〜150,000 VND)
入場料ボート料金に含まれます別途 約580円 (約 100,000 VND)
所要時間2.5〜3.5時間1.5〜2時間
通る洞窟の数最大9か所3か所
ルート固定の3ルートから1つ選びます1ルート
乗り合い4〜5人で1艘少人数で1艘
合計の目安約1,450円 (約 250,000 VND)約1,280〜1,450円 (約 220,000〜250,000 VND)

合計金額はほぼ同じになります。違うのは中身です。チャンアンは2.5〜3.5時間かけて最大9つの洞窟を通ります。タムコックは1.5〜2時間で洞窟は3つです。時間をかけて多く見たいならチャンアン、短時間で済ませたいならタムコックという分け方になります。

一つだけ、時期による違いがあります。タムコックの田んぼは5月末から6月中旬が収穫期で、川の両側が黄金色になります。この時期だけは、タムコックのほうが景観として際立ちます。それ以外の時期なら、洞窟の数と所要時間の長さでチャンアンを選ぶ方が多いです。

夕暮れのタムコックと水面に映る石灰岩の峰
縦に長い構図なのは、峰の高さと水面への映り込みを一枚に収めているためです。 (写真: Jakub Hałun / CC BY 4.0)

チャンアンの3ルート

チャンアンでは、乗船時に三つのルートから一つを選びます。ルートごとに回る場所が決まっているので、乗る前に決めておく必要があります。

ルート内容選ぶ理由
ルート1洞窟9か所と寺院3か所数をいちばん多く回れます。標準的な選択です
ルート2映画の撮影セットを含みます大型作品のロケ地を見たい方向けです
ルート3最も長い洞窟(ハンバン、1kmを超えます)人が少なく、洞窟そのものを目的にする方向けです

ルート3のハンバン洞窟は1kmを超える長さがあります。ボートで1kmの洞窟を抜けるのは、他ではなかなかできない体験です。しかもルート3は空いています。混雑を避けたいなら、迷わずルート3です。逆に、限られた時間で見どころを多く回りたいならルート1です。

ハンムアの階段と、その他の見どころ

ニンビンでもう一つよく挙がるのがハンムア(ムア洞窟)です。ここは階段が約500段あり、上りきると川と岩山を上から見下ろせます。約500段というのは、ハロン湾のティトップ島の約400段を上回り、北部で上ることになる階段の中では最も長い部類です。段の高さが揃っているとは限らないので、滑りにくい靴で行ってください。

ハンムアの尾根に続く階段道と頂上の塔、その下に広がる田んぼ
階段は尾根の線に沿って作られていて、上りきった先の塔が終点の目印になります。 (写真: lumoplank / CC0)
場所料金内容と注意点
ハンムア(ムア洞窟)約580円 (約 100,000 VND)階段約500段。上からの眺めが目的です
ホアルー約120円 (約 20,000 VND)かつての都の跡。入場料が最も安いです
バイディン電動カート 約350円 (約 60,000 VND)敷地が広く、カートがないと歩き通しになります
ビックドン無料タムコックの近くにあります
船頭へのチップ約120〜290円 (約 20,000〜50,000 VND)慣習はありますが、義務ではありません

ホアルーは約120円 (約 20,000 VND) で、ニンビンの見どころの中で最も安く入れます。ボートに乗る場所ではないので、料金の性格そのものが違います。バイディンには電動カートが 約350円 (約 60,000 VND) で用意されています。カートが設けられているということは、それだけ歩く距離があるということなので、ここは払っておいたほうが良い出費です。

旗が掲げられたホアルー旧都の城門
門に掲げられた旗が目印で、敷地に入ってしまえば歩いて回れる広さです。 (写真: Richard Mortel from Riyadh, Saudi Arabia / CC BY 2.0)

ニンビンはいつ行くとよいか

ニンビンには、他の目的地とずれた見ごろがあります。タムコックの田んぼは5月末から6月中旬が収穫期で、川の両側が黄金色になります。サパの黄金の棚田が9月中旬から10月初めですから、3か月以上ずれています。北部の中でこの時期だけ突出しているのがニンビンです。

時期ニンビンの状態他の目的地との兼ね合い
5月末〜6月中旬タムコックの田んぼが黄金色になりますハロン湾は肩の時期、サパは新しい緑です
7〜8月暑く、大雨が降りますハロン湾は台風の危険が高い時期です
9〜10月涼しく乾いて晴れます。歩きやすい時期です四か所すべてが良い状態になります
11〜12月涼しく晴れますハロン湾が年間で最良の時期です
1〜2月曇りと霧雨が続きますハロン湾の視界が短くなるため、重心をニンビンに寄せる選択があります

5月末から6月中旬に行かれるなら、チャンアンよりタムコックを優先する理由が生まれます。それ以外の時期なら、洞窟の数と所要時間の長さでチャンアンを選ぶのが標準的な判断です。

日帰りにするか、1泊するか

ニンビンは日帰りでも1泊でも成立します。判断の材料を並べます。

項目日帰り1泊
現地で使える時間6〜8時間1日半
回れる場所ボート1回 + ハンムアボート2回 + ハンムア + 史跡
朝夕の光使えません使えます
宿泊費かかりません岩山と田んぼの間にあるリゾートやロッジが選べます
向いている日程5日、7〜8日10〜12日

日帰りで組む場合の現実的な流れは、朝にハノイを出て、午前中にチャンアンでボートに乗り、昼食のあとハンムアの階段を上って、夕方にハノイへ戻る形です。これで6〜8時間を使い切ります。タムコックも入れたいなら1泊が必要です。

日帰りでボートとハンムアの両方を入れるなら、ボートを午前に、ハンムアを夕方寄りに置くと、階段を上る時間帯の日差しを避けられます。約500段を日差しの強い時間帯に上るのは、9〜10月の涼しい時期でもこたえます。水を持って上がってください。

11. ハザン 一周350kmのループと、免許の条件

ハザンは北部で最も遠く、最も日数を使い、最も準備が必要な目的地です。ハノイから片道300km、そこから一周350kmのループを回る行程で、標準は3泊4日です。ベトナム最北端のルンクー国旗塔を含む高原地帯で、崖沿いの道を延々と走ります。景観は北部の中でも別格ですが、体への負担も別格です。

ハザンのマーピーレン峠から見下ろす渓谷と崖沿いの道
マーピーレン峠は約20kmの崖沿い区間で、渓谷の深さは約800mあります。 (写真: Khánh Hmoong / CC BY 2.0)

まず前提を一つ。ハザンには空港も鉄道駅もありません。ハノイからの夜行バスか、リムジンバンで行くしかありません。片道6〜7時間です。ハザンループの詳しい走り方はハザンループ完全ガイドにまとめてあります。

ループで何を見るのか

ハザンループの見どころは、特定の施設ではなく道そのものです。ただ、名前の挙がる地点はいくつかあります。

場所内容入場料
マーピーレン峠国道4C号線上、ドンヴァンとメオヴァックの間の約20kmの崖沿い区間。渓谷の深さは約800m(ニョーケー川)通行そのものは無料です
ルンクー国旗塔ベトナム最北端。階段が839段あります約145〜230円 (約 25,000〜40,000 VND)。電動カートは別途 約90円 (約 15,000 VND)
クアンバーの双子山ループ上にある展望地約60円 (約 10,000 VND)
ルンクイ洞窟高原の鍾乳洞約175〜290円 (約 30,000〜50,000 VND)
ドンヴァンの旧市街高原の町の古い街区無料
その他の展望地ループ上に点在します約120円 (約 20,000 VND) 前後

入場料を全部足しても千円に届きません。ハザンで費用がかかるのは入場料ではなく、移動手段と宿と時間です。この点は他の目的地と性格が違います。

マーピーレン峠の「渓谷の深さ約800m」という数字は、道路面からニョーケー川の水面までの高低差です。ファンシーパンのケーブルカーが上がる高低差が1,410mですから、その半分を超える落差が道のすぐ横にあるということになります。ハノイから6〜7時間かけて行く価値があるかどうかは、この約20kmをどう見るかで決まります。

ドンヴァンのカルスト高原には約17の少数民族が暮らしていて、人口の約88%が少数民族です。残りの1割強が、ベトナム全体では多数派にあたる人たちという計算になります。約17という数の多さは、それだけ集落ごとに言語や装いが違うということでもあります。ドンヴァン地図はその中心にあたる町です。

ドンヴァン カルスト高原に連なる灰色の岩峰
灰色の岩が地表に出たまま連なっていて、平らな土地がほとんど見当たりません。 (写真: NKSTTSSHNVN / CC BY-SA 4.0)

免許の条件をはっきりさせておきます

ここがハザンで最も重要な部分です。自分で二輪を運転するには、二輪の運転資格が必要です。四輪だけの国際運転免許証では二輪を運転できません。国際運転免許証には車種の区分が記載されていて、四輪にあたるB欄しか記載がない場合、二輪にあたるA欄は空欄のままです。この状態で二輪を運転すれば、無免許で運転していることになります。保険会社もこの記載を基準に判断するため、事故を起こしたときに補償を受けられないおそれがあります。

ベトナム側の規則についても、変更があったので押さえておいてください。

項目内容いつから
ベトナムのA1免許で乗れる排気量125ccまで(以前は175ccまででした)2025年1月1日から
50cc以下免許は不要です従来どおり
四輪の国際運転免許証で二輪運転できません。B欄しか記載がないためです従来どおり
保険の適用免許の記載区分を基準に判断されます従来どおり

国際運転免許証の発給条件や有効性は、発給国とベトナム側の取り決めによって変わります。ご自身の免許で二輪を運転できるかどうかは、出発前に発給元の窓口と加入予定の保険会社の両方に確認してください。ここを確認せずにハザンで運転するのは、費用の問題ではなく安全と補償の問題です。

イージーライダーという選択

免許の条件を満たしていない場合、あるいは満たしていても山道の運転に自信がない場合、イージーライダーという選択があります。地元のドライバーの二輪の後部座席に乗って、ループを回ってもらう形です。2泊3日と3泊4日で料金が設定されていて、商品として手配できるようになっています。

期間料金含まれるもの
2泊3日約22,000〜26,100円 (約 3,800,000〜4,500,000 VND)。150〜180ドル相当ですドライバー、宿、食事、ルート手配
3泊4日250〜379ドル(約 37,000〜56,100円)同上。日程に余裕があります

2泊3日と3泊4日の差は、1日あたりの走行距離です。350kmを2日半で回るか3日半で回るかの違いなので、後者のほうが止まる回数を増やせます。写真を撮る時間や集落を歩く時間を確保したいなら3泊4日です。

山腹を巻きながら続くハザン ループの曲がりくねった道
直線がほとんどないので、同じ350kmでも平地の350kmとは進み方が違います。 (写真: NKSTTSSHNVN / CC BY-SA 4.0)

イージーライダーを選ぶ実務的な利点は三つあります。運転の負担がないこと、道路状況や天候の判断を現地の人に任せられること、そして宿と食事がまとめて手配されることです。特に三つ目は大きく、高原の集落で自力で宿を探すのは簡単ではありません。

自分で運転する場合の費用

免許の条件を満たしていて、自分で運転する場合の費用を並べます。

項目料金備考
セミオートマ1日 約1,040〜1,160円 (約 180,000〜200,000 VND)クラッチ操作が不要な形式です
マニュアル 125〜150cc1日 約1,330〜3,770円 (約 230,000〜650,000 VND)車種と状態によって幅があります
オートスクーター1日 約1,450円 (約 250,000 VND)セミオートマより高い設定です
ガソリン1L 約120円 (約 21,000 VND)給油できる場所は出発前に確認しておきます
ループ全体のガソリン代約1,450〜2,030円 (約 250,000〜350,000 VND)350kmを走った場合の目安です

ガソリン代がループ全体で 約1,450〜2,030円 (約 250,000〜350,000 VND) というのは、350kmを走った場合の目安です。車両のレンタル代と合わせても、イージーライダーより大幅に安く上がります。ただし宿と食事は別に手配することになりますし、道路状況の判断も自分でしなければなりません。金額だけで比べる話ではありません。

出発前に確認しておくこと

ハザンは、他の目的地と違って現地での修正が利きません。高原の集落には、代わりの店も代わりの交通手段もほとんどないからです。出発前に確認しておくべきことをまとめます。

確認することなぜ必要かいつまでに
二輪の運転資格四輪だけの国際運転免許証では運転できません。補償の面でも問題になります出発前。発給元と保険会社の両方に
現金の用意高原の集落でATMやカード決済を当てにできませんハザンの町を出る前に
道路の通行状況雨季は土砂崩れで通行止めになります出発の前日と当日朝
防寒と雨具高原は町より冷え、走行中は風を受け続けます荷造りの段階で
宿の手配集落で自力で探すのは簡単ではありませんイージーライダーなら手配に含まれます
日数の余裕2泊3日と3泊4日で止まれる回数が変わります予約の段階で

この中でいちばん軽く見られがちなのが、防寒と雨具です。ハザンの高原は標高が高く、走行中はずっと風を受けます。気温が同じでも、二輪の後部座席で受ける体感はかなり下がります。1日中乗っている行程なので、途中で寒くなっても逃げ場がありません。

そばの花と、年に一度の市

ハザンには時期限定の見どころが二つあります。

  • そばの花。10月末から11月初めに咲き、ピークは11月初めです。見ごろが2週間ほどしかないので、この時期を狙うなら日付を先に固定して、宿を早めに押さえてください。
  • 梅と桃の花。春に咲きます。そばの花ほど広範囲ではありませんが、集落まわりの景色が変わります。
  • クーヴァイの愛の市。旧暦3月27日、新暦では4月末から5月初めにあたる日に年1回だけ開かれます。日付が毎年変わるので、行かれるなら現地の情報で確認してください。

マーピーレン峠地図を含むループ全体は、10月末から11月初めが条件の重なる時期になります。雨が最も多い7〜8月を大きく外していて、そばの花の見ごろとも一致するからです。

12. 現地までの行き方と、区間ごとの移動

北部の移動は、ノイバイ空港からハノイ市内、そこから各目的地へという二段構えになります。区間ごとに使える手段と料金が違うので、順番に整理していきます。金額はすべて片道です。

ノイバイ空港からハノイ市内へ

ノイバイ国際空港地図からハノイ旧市街までは27〜30kmで、40〜60分かかります。日本の空港でいえば、都心まで高速道路で1時間弱という距離感です。手段は四つあります。

手段料金所要向いている場面
契約タクシー約2,320〜2,900円 (約 400,000〜500,000 VND)40〜60分荷物が多い、深夜到着、人数が多い
Grab、Green SM約1,160〜2,030円 (約 200,000〜350,000 VND)。4人乗りの場合40〜60分料金を抑えたい。アプリが使える
86番バス1人 約290円 (約 50,000 VND)ハノイ駅まで50〜55分荷物が少ない。日中に到着する
ハイヴァン ミニバス1人 約520円 (約 90,000 VND)市内までバスとタクシーの中間

2026年8月3日07:00から、ノイバイ空港T2の乗降動線が変わりました。到着階の前に6つの車線があり、契約タクシーは4番車線の3〜10番柱、シャトルバスは11〜12番柱、公共バスは12〜15番柱です。出迎えサービスはT2西端のA4ドア左側、東端のA1ドア右側になります。配車アプリで呼んだ車はターミナル前に停車できません。T2はP1駐車場、T1はP2駐車場での乗車になります。

この変更は実務的にかなり効きます。以前は到着ロビーを出てすぐの場所でアプリの車に乗れましたが、いまは駐車場まで歩く必要があります。到着が深夜だったり、荷物が多かったりする場合、この一手間が思ったより負担になります。契約タクシーとの差額が約870円 (約 150,000 VND) 程度であることを考えると、条件によっては契約タクシーのほうが合理的です。

ノイバイ国際空港の駐機場に並ぶ旅客機
歩く距離が変わったのはターミナルの外側で、機内から到着階までの流れはこれまでどおりです。 (写真: David McKelvey from Brisbane, Australia / CC BY 2.0)

契約タクシーの料金は会社ごとに違います

空港の契約タクシーには定額運賃がありません。「空港タクシーは定額」と書かれた資料がありますが、実際はメーター制です。1kmあたりの単価が2025年3月1日から 約87〜97円 (約 15,000〜16,700 VND) の範囲に設定されていて、会社によって違います。

会社5人乗りの1kmあたり単価円換算の目安
HP-Nội Bài15,000 VND約87円
G715,500 VND約90円
Mai Linh15,500 VND約90円
Airport16,000 VND約93円
Green SM16,000 VND約93円
Taxi Group16,700 VND約97円

最安と最高の差は1kmあたり1,700 VND、約10円です。27〜30kmの距離なら、合計で 約270〜290円 (約 46,000〜50,000 VND) の差になります。総額としては 約2,320〜2,900円 (約 400,000〜500,000 VND) に収まります。会社選びで大きく変わるものではないので、待ち時間の短い車を選んで差し支えありません。

空港からのバス路線

荷物が少なく、日中に到着されるなら、バスは十分に実用的です。86番以外にも路線があります。

路線行き先料金備考
86番ハノイ駅約290円 (約 50,000 VND)07:00〜22:05、25〜30分間隔、所要50〜55分
68番ハドン約320円 (約 55,000 VND)市内南西方面
07番コウザイ約70円 (約 12,000 VND)最も安い路線です
17番ロンビエン約90円 (約 15,000 VND)旧市街の北東側
90番キムマー約90円 (約 15,000 VND)市内西側

86番バスの料金を45,000 VNDと書いている資料が多くありますが、空港の公式掲示は50,000 VNDです。円にすると約290円です。差は小さいものの、現金で正確に用意しておきたい場合は50,000 VNDを基準にしてください。

07番のコウザイ行きは約70円 (約 12,000 VND) で、86番の約290円 (約 50,000 VND) の4分の1以下です。ただし行き先が旧市街ではないので、降りてから乗り継ぐことを見込んでおいてください。時間に余裕があって、費用を極限まで抑えたい場合の選択肢です。

なお、2026年6月25日からハノイの補助金対象バス全路線で電子乗車券が統合されました。専用アプリ(Thẻ vé giao thông Hà Nội)で管理する形で、紙の月間定期券は7月1日から使えなくなっています。数日しか滞在しない旅行者に定期券は関係ありませんが、1回ごとの支払いを現地でどう扱っているかは、乗る前に運転手か窓口に確認しておくと確実です。

空港から市内までの選び方をさらに詳しく比べたい方はノイバイ空港からハノイ市内への移動ガイドをご覧ください。

到着した時点で通信を確保しておきます

ノイバイの新しい動線では、配車アプリを使う場合に駐車場まで歩くことになります。つまり到着した瞬間から通信が必要です。バスの時刻を確認するにも、宿に連絡するにも、地図で駐車場の位置を見るにも回線が要ります。空港のWi-Fiだけを頼りにすると、建物を出た時点で困ります。

eSIMなら日本を出る前に設定を済ませておけるので、着陸して機内モードを解除した時点でつながります。ベトナムのeSIMの選び方はベトナムのeSIMガイドにまとめてあります。

📶 ノイバイでは2026年8月3日から配車アプリの車がターミナル前に停まれなくなり、P1またはP2の駐車場まで自力で歩きます。到着直後に地図と連絡手段が要るので、出発前にeSIMを入れておいてください。Yesimで見る Airaloで見る Sailyで見る アフィリエイトリンクです。追加費用なしで手数料を得る場合があります。

ハノイから各目的地への区間

ここからは、ハノイを起点にした四つの区間を順に見ていきます。区間ごとに使える手段の種類がまったく違うので、区間単位で決めていくのが確実です。

ハノイからハロン湾へ。選べるのは道路の手段だけです。

手段所要料金備考
クルーズのシャトル2時間15分〜2時間30分12〜20ドル(約 1,800〜2,960円)多くはクルーズ料金に含まれます。旧市街のホテルまで迎えに来ます
リムジンバン2時間30分12〜18ドル(約 1,800〜2,660円)9〜16人乗り
チャーター車2時間15分1台あたり 70〜110ドル(約 10,400〜16,300円)人数で割ると割安になります
市内バス約3時間以上最安船着き場まで別途移動が必要です

クルーズを予約すると、多くの場合シャトルが料金に含まれます。含まれない場合でも12〜20ドル(約 1,800〜2,960円)なので、リムジンバンと大きくは変わりません。旧市街のホテルまで迎えに来る点を考えると、クルーズのシャトルがいちばん手間がかかりません。

ハノイからニンビンへ。四つの区間の中で唯一、日帰りツアーという形が成立します。

手段所要料金備考
リムジンバン1.5〜2時間6〜10ドル(約 890〜1,480円)旧市街から約1時間間隔で出ます
ガイド付き日帰りツアー1日25〜55ドル(約 3,700〜8,140円)交通、ボート、入場料、昼食が含まれます
チャーター車1.5時間1台あたり 60〜90ドル(約 8,900〜13,300円)最も速く、自由が利きます
市内バス2〜2.5時間3〜5ドル(約 440〜740円)ザップバット ターミナル発
鉄道路線あり路線により変動駅から見どころまで移動が必要です

ニンビンは、ガイド付き日帰りツアーの費用対効果が高い区間です。25〜55ドル(約 3,700〜8,140円)に交通、ボート、入場料、昼食が全部含まれます。個別に手配するとボートだけで 約1,450円 (約 250,000 VND) かかりますから、往復の交通を足せば下限に近い金額になります。手配の手間を考えると、日帰りならツアーが合理的です。

ハノイからサパへ。ここだけは夜行列車という選択肢があります。

手段所要料金備考
リムジンバン、スリーピングバス5.5〜6時間約1,860〜2,610円 (約 320,000〜450,000 VND)。13〜18ドル相当ノイバイからラオカイまでの高速道路を直行します
夜行列車 SP1、SP3(4人1室の軟臥)8時間約2,320円 (約 400,000 VND) からハノイ22:00頃発、ラオカイ06:10頃着
夜行列車(2人用デラックス)8時間約20,300〜21,460円 (約 3,500,000〜3,700,000 VND)設備により幅があります。全体では22〜65ドルの区間が中心です
ラオカイ駅からサパの町へ約1時間数ドル35kmを乗り合いミニバスで移動します

サパへの移動で判断が分かれるのは、バスにするか夜行列車にするかです。バスは5.5〜6時間で速く、料金も 約1,860〜2,610円 (約 320,000〜450,000 VND) と手ごろです。夜行列車は8時間かかりますが、寝ている間に移動できるので日中の時間を失いません。しかもラオカイ着が06:10頃なので、朝からサパで動けます。

夜のホームに停車するベトナム鉄道の寝台列車の車両
車両ごとに寝台の種類が分かれているので、予約では列車名だけでなく寝台の等級まで指定します。 (写真: calflier001 / CC BY-SA 2.0)

ただし、夜行列車はラオカイ駅止まりです。そこからサパの町までは35kmあり、乗り合いミニバスで約1時間かかります。合計すると9時間の行程です。バスなら5.5〜6時間で町の中心まで直行できます。日中の時間を優先するなら列車、総所要時間を短くしたいならバスという選び分けになります。

ハノイからハザンへ。空港も鉄道駅もないため、バスだけになります。

手段所要料金備考
スリーピングバス6〜7時間約1,450〜2,320円 (約 250,000〜400,000 VND)夜行はハノイ発です
リムジン、VIPバン6〜7時間約2,030〜2,900円 (約 350,000〜500,000 VND)座席の間隔が広めです
キャビンスリーパー(1人用の個室型)6〜7時間約2,730円 (約 470,000 VND)仕切りがあるぶん眠りやすいです

ハザンには空港も鉄道駅もないので、選択肢はバスだけです。夜行を使えば、ハノイを夜に出て朝ハザン着になり、その日からループを始められます。日程を1日節約できる組み方です。ただし夜行バスの後に丸1日走ることになるので、体力の配分には注意してください。

キャビンスリーパーは1人ずつ仕切られた形の座席で、約2,730円 (約 470,000 VND) です。通常のスリーピングバスとの差は 約400〜1,300円 (約 70,000〜220,000 VND) 程度ですから、翌日にループを走ることを考えれば、眠りの質に投資する価値はあります。

時間の見積もり方と、乗り遅れを防ぐ考え方

ここは日本から行かれる方に、特にお伝えしておきたい部分です。時刻表どおりに動くという前提で日程を詰めないでください。渋滞や途中停車で、出発も到着も前後することがあります。一か所のずれが後ろ全部に波及する組み方をしていると、その日だけでは済まなくなります。

具体的にどう見積もるかを書きます。

場面公表されている時間実務上の見積もり
ノイバイ空港から市内40〜60分渋滞する時間帯は上限で見ておきます
86番バスの間隔25〜30分間隔、07:00〜22:051本逃すと30分待ちになります。始発前と最終後は他の手段が必要です
ハノイからニンビンのリムジンバン約1時間間隔で出ます希望の便が満席なら次は1時間後です
夜行列車 SP1、SP322:00頃発、06:10頃着ラオカイ駅からサパまで、さらに約1時間かかります
クルーズの集合船会社の指定時刻遅れたときの扱いは船会社の規定によります

最も注意が必要なのは、帰国便に接続する日です。ハロン湾やサパから戻ってその日のうちに飛行機に乗る日程は避けてください。ハロン湾からハノイまで2時間15分から2時間30分、そこから空港まで40〜60分ですから、それだけで3時間半近くかかります。渋滞が加われば余裕がなくなります。帰国の前日にはハノイに戻っている形が安全です。

もう一点、86番バスの運行時間にも注意してください。07:00から22:05までです。この時間外に到着する便を使う場合、バスという選択肢は最初からありません。深夜着なら契約タクシーか事前手配の送迎に絞られます。到着時刻を確認したうえで手段を決めてください。

ハノイ市内から各目的地への出発地点は、宿の場所によって便利さが変わります。旧市街とホアンキエムに泊まれば、ハロン湾のクルーズシャトルもニンビンのリムジンバンもホテルまで迎えに来ます。西湖や中心から離れた区画に泊まると、集合場所まで自力で行くことになります。

空港から市内への移動は、到着時刻と荷物の量で決めるのが確実です。深夜着や早朝発、荷物が多いとき、小さなお子さんを連れているときは、料金より確実さを優先したほうが結果的に楽になります。

🚐 ノイバイからハノイ旧市街までは27〜30km、40〜60分で、契約タクシーは定額ではなく1kmあたり約87〜97円 (約 15,000〜16,700 VND) のメーター制です。金額を確定させたい到着便は、事前手配の送迎で押さえてください。Klookで見る KKdayで見る Trip.comで見る アフィリエイトリンクです。追加費用なしで手数料を得る場合があります。

13. どこに泊まるか 拠点の決め方

北部の宿選びには、他の地域にはない特徴があります。ハノイの宿を連泊で押さえて、そこを荷物置き場にするのがいちばん効率的だという点です。四つの目的地がすべてハノイから放射状に伸びているので、毎回ハノイに戻ります。宿を毎回変えると、そのたびにチェックインとチェックアウトが発生します。

もう一つの特徴は、ハロン湾には宿を取らないということです。1泊クルーズを選べば船そのものが宿になります。日帰りにするなら、その日のうちにハノイへ戻ります。ハロン市に泊まる選択肢もありますが、クルーズを目的にするなら必要ありません。

ハノイのエリア別、宿の性格と価格帯

エリア価格帯宿の性格送迎の来やすさ
旧市街(ポーコー)低いところから高いところまで幅広い小規模ホテルとゲストハウスが密集しています送迎の対象になりやすい範囲です
ホアンキエム中程度から高い湖に面した中規模ホテルが中心です送迎の対象になりやすい範囲です
フレンチクォーター高い統治期の建物を使った宿と大型ホテル予約時に確認すれば足ります
バーディン中程度ビジネス向けが多く、落ち着いています要確認です
西湖(タイホー)中程度から高い湖沿いの静かな宿。長期滞在向け対象外のことがあります
コウザイ、ミーディン低いから中程度新しい建物が多く、部屋が広めです対象外になりやすい区画です
ロンビエン低い生活圏に近く、旅行者向けの設備は少なめです対象外になりやすい区画です

いちばん右の「送迎の来やすさ」の列が、北部では特に重要です。ハロン湾のクルーズシャトルは旧市街のホテルまで迎えに来る形が中心で、ニンビン行きのリムジンバンも旧市街から出ます。中心から離れた区画に泊まると、集合場所まで自力で移動することになります。この移動は滞在中に何度も発生するので、宿を決める前に、自分の宿まで来てもらえるかどうかを確認しておいてください。

宿泊費を抑えたい場合でも、旧市街には価格の低い宿が十分にあります。わざわざ離れた区画を選ぶ必要はありません。エリアごとの詳しい比較はハノイの宿はどこに取るべきかにまとめてあります。

サパは町に泊まるか、谷に泊まるか

サパの宿は、性格の異なる二種類に分かれます。町の中にあって展望が売りのホテルと、谷の集落にあるホームステイです。どちらを選ぶかで、滞在の中身が変わります。

町の展望ホテル

サパの町なかにあり、谷を見下ろす立地の宿があります。町なので食事の選択肢があり、暖房の有無も予約前に確認できます。天候を見てから谷に降りるかどうかを決められるのも利点です。初めての方、寒さが苦手な方、2泊のうち1泊はしっかり休みたい方に向いています。

谷のホームステイ

ターヴァンやラオチャイなど、棚田の谷にある集落に泊まります。朝と夕方の谷の様子を見られるのが最大の利点です。トレッキングの中継地点としても機能します。ただし暖房のない施設が多く、11月から3月は室内でもかなり冷えます。食事の選択肢も限られます。

2泊するなら、1泊目を町、2泊目を谷にするという分け方が使えます。初日は町で体を慣らし、2日目に谷を歩いてそのままホームステイに泊まり、3日目に町へ戻る流れです。これなら暖房のない夜が1晩で済み、谷の朝も見られます。

ニンビンの宿

ニンビンに泊まる場合、選択肢は岩山と田んぼの間に建つリゾートやロッジになります。市街地のホテルもありますが、1泊する日程を組むなら、景色の中に泊まるほうが泊まる意味が出ます。

1泊する価値があるのは、朝と夕方の光を使えるからです。日帰りだと現地にいられるのは6〜8時間で、その大半が日中の強い光の時間帯です。1泊すれば、日の出前後の霧が残る時間帯と、日が傾いてからの時間帯に岩山を見られます。写真を撮る目的があるなら、この差は大きいです。

ハロン湾は船が宿です

ハロン湾については、船そのものが宿になります。1泊クルーズなら船上に約24時間いるので、宿泊費と交通費と食事代と観光費用が一つの料金にまとまっています。130〜250ドル(約 19,200〜37,000円)という金額は宿泊費だけを見ると高く感じますが、内訳を分解すると次のようになります。

含まれるもの個別に手配した場合の目安
ハノイからの往復送迎片道 12〜20ドル(約 1,800〜2,960円)
湾の入場料(1泊の区分)約 3,190〜4,350円 (約 550,000〜750,000 VND)
宿泊船室
食事船に乗っている間の食事が含まれます
アクティビティカヤック、洞窟、島の展望など

往復の送迎と入場料だけで 約6,700〜10,300円 分になります。ここに3食と船室とアクティビティが乗るので、下限の130ドル(約 19,200円)という設定は妥当な水準です。逆にいえば、60ドル前後の商品ではこれらが賄えません。どこかが削られています。

拠点を一つにするか、分散させるか

方式荷物チェックイン回数(7〜8日の場合)向いている方
ハノイを連泊で固定大きな荷物はハノイに預け、小さなかばんだけで移動します3回程度身軽に動きたい方。ほとんどの方に向きます
毎回チェックアウトする全部の荷物を毎回持ち運びます5〜6回宿代を1泊ぶんでも削りたい方

ハノイを連泊で固定した場合、使わない日の宿代が発生します。7〜8日の日程なら、クルーズの1泊とサパの2泊で、合計3泊ぶんの宿代が無駄になる計算です。それでも連泊を勧めるのは、荷物の移動が減るからです。サパの谷を歩く日にスーツケースを持って行くわけにはいきません。どこかに預ける必要があり、それなら予約した部屋に置いておくのが確実です。

ハノイの宿は、荷物預かりに対応しているかを予約前に確認してください。連泊で押さえるなら問題ありませんが、いったんチェックアウトして数日後に戻る形にする場合、その間の荷物を預かってもらえるかどうかで動きやすさが変わります。対応の可否と、預けられる日数の上限を、予約の前に問い合わせておいてください。

宿を決める順番としては、ハノイを先に押さえるのが実務的です。ハノイの位置が決まれば、そこから出る送迎の可否が決まり、各目的地への手段が絞れます。

🏨 ハロン湾のシャトルもニンビンのリムジンバンも、旧市街とホアンキエムのホテルまでは迎えに来ますが、離れた区画では集合場所まで自力で行くことになります。連泊で押さえるなら、この二つの範囲から選んでください。Trip.comで見る Agodaで見る Klookで見る アフィリエイトリンクです。追加費用なしで手数料を得る場合があります。

14. 北部の食べもの ハノイが発祥の料理が並びます

北部の食事は、南部ほど甘くなく、中部ほど辛くありません。この位置づけが、日本の方には食べやすく感じられる理由になっています。砂糖を強く効かせず、唐辛子も控えめで、だしの味が前に出ます。しかもフォー、ブンチャー、チャーカー、エッグコーヒーと、ベトナムを代表する料理のいくつかがハノイ発祥です。

ハノイで食べておきたいもの

料理内容食べる時間帯ハノイとの関係
フォー米の麺。ハノイ式はスープが澄んでいます朝が中心。終日出す店もありますハノイが発祥です
ブンチャー炭火で焼いた豚肉、ヌクマムのたれ、冷たい麺を合わせますオバマ元大統領が訪れた際に食べた料理として知られています
チャーカーターメリックに漬けた魚を、卓上でディルと万能ねぎと一緒に火にかけますハノイの専門店で出されます
バインクオン豚肉ときのこを包んだ薄い米の生地の巻きもの朝に食べる料理です
カフェチュン(エッグコーヒー)卵黄を泡立てたものをコーヒーに乗せます午後ハノイが発祥です
ビアホイ街角で出される生ビール夕方以降路上に小さな椅子を並べた店で飲みます

フォーとブンチャーの違い

どちらも米の麺を使いますが、食べ方がまったく違います。フォーは温かいスープに麺が入った一皿で、汁ごと食べます。ハノイ式は南部のものよりスープが澄んでいて、味付けが控えめです。テーブルの調味料で自分の好みに寄せていく形になります。

澄んだスープのハノイ式牛肉のフォーとハーブ
添えられるハーブは最初から入れず、途中で足していくと味の変わり方がわかります。 (写真: Andy Li / CC0)

ブンチャーは、炭火で焼いた豚肉とヌクマムのたれが入った器と、冷たい麺の皿が別々に出てきます。麺をたれに浸して食べます。日本のつけ麺に近い形式ですが、たれには酸味と甘みがあります。ハーブと生野菜が添えられるので、一緒に浸して食べます。

炭火で焼いた豚肉と麺を盛り合わせたブンチャー
焼いた肉はたれの器に沈めた状態で出てくるので、たれには最初から肉の味がついています。 (写真: stu_spivack / CC BY-SA 2.0)

初めての方が戸惑いやすいのは、ブンチャーの食べ方です。麺をたれの器に全部入れてしまう方もいますが、少量ずつ浸すほうが麺が伸びません。決まった正解はないので、隣の席の食べ方を見るのがいちばん早いです。

チャーカーは夜、バインクオンは朝

この二つは時間帯がはっきり分かれています。チャーカーはターメリックで下味をつけた魚を、卓上のコンロでディルと万能ねぎと一緒に火にかける料理です。自分で仕上げる形なので、食事に時間がかかります。夜の食事として組んでください。

ディルと万能ねぎをのせてフライパンで火にかけるチャーカー
ディルが魚と同じくらいの量で入るので、鍋の中では緑のほうが目立ちます。 (写真: Phương Huy / CC BY-SA 4.0)

バインクオンは朝の料理です。米の生地を薄く蒸したもので、中に豚肉ときのこが入っています。軽いので、朝食に向いています。朝の時間帯に出す店が中心なので、食べるなら午前中に行かれると確実です。

皿に盛られたバインクオンとヌクマムの小皿
一皿の量が多くないので、朝にもう一品足しても重くなりません。 (写真: Lưu Ly / Public domain)

時間帯を意識して組むと、1日に三つか四つの料理を無理なく入れられます。朝にバインクオンかフォー、昼にブンチャー、午後にエッグコーヒー、夜にチャーカーという流れです。これだけでハノイの代表的な料理をほぼ押さえられます。

衛生面で気をつけること

屋台で食べることについて、実務的な判断基準を書きます。ハノイでは屋台や路上の店が街の一部になっていて、旅行者だから避けるべきというものではありません。ただ、選び方はあります。

  • 回転の速い店を選びます。客が次々に入れ替わる店は、食材が長く置かれません。
  • その場で加熱するものを選びます。フォーもブンチャーもチャーカーも、火を通してから出てくる料理です。
  • 水道水は飲みません。飲用にはペットボトルの水を使ってください。氷が気になる場合は、飲みものを氷なしで頼めます。
  • 生野菜とハーブは大量に出てきます。これは北部の食事の標準的な形です。気になる場合は手をつけなくても問題ありません。
  • 注文の前に金額を確認します。衛生とは別の話ですが、行き違いを防げます。

山では事情が変わります。サパの谷のホームステイやハザンの高原では、選べる店がほとんどありません。宿が出す食事を食べることになります。食物アレルギーがある場合、事前に伝えておかないと対応が難しくなります。ハノイのように別の店を探すという選択肢が、そこにはありません。

ビアホイと、飲みものの実務

ビアホイは街角で出される生ビールです。路上に小さな椅子とテーブルを並べた店で飲む形で、旧市街を歩いていると見かけます。夕方以降の時間帯に合わせて立ち寄る形になります。

コーヒーについては、エッグコーヒーがハノイ発祥です。卵黄を泡立てたものをコーヒーに乗せた飲みもので、甘さがあります。デザートに近い位置づけなので、午後の休憩に向いています。街歩きの途中で座る口実にもなります。

屋台や路上の店では現金が確実なので、少額紙幣を持っておいてください。カードやQRでの支払いに対応しているかどうかは店によるので、現金を持たずに出歩くのは避けたほうが安心です。両替と現金の扱いについてはベトナムの通貨と両替ガイドにまとめてあります。

15. 実際にいくらかかるのか

先に総額を書きます。航空券を除いて、5日で305〜580ドル(約 45,100〜85,800円)、7〜8日で480〜830ドル(約 71,000〜122,800円)、10〜12日で700〜1,250ドル(約 103,600〜185,000円)が1人あたりの目安です。この幅は宿のクラスとクルーズの価格帯でほぼ決まります。

1日あたりの基本の出費

宿泊、食事、市内移動といった日々の出費は、旅のしかたによって三段階に分かれます。

スタイル1日あたり中身の目安
節約25〜40ドル(約 3,700〜5,920円)ドミトリーや価格の低い宿、屋台中心の食事、バスでの移動
中級30〜55ドル(約 4,440〜8,140円)個室のあるホテル、店舗での食事、配車アプリでの移動
快適120ドル以上(約 17,760円以上)上位クラスのホテル、レストランでの食事、チャーター車

節約と中級の幅が重なっているのは、宿の取り方次第でどちらにも寄せられるからです。ハノイの見どころでいえば文廟の 約400円 (約 70,000 VND) が唯一の入場料ですし、市内バスも1回あたりの金額はごくわずかです。日々の出費で差がつくのはほぼ宿泊費だと考えて差し支えありません。

「快適」が120ドル以上と一段跳ぶのは、上位クラスのホテルとチャーター車が入るためです。特にチャーター車は1台あたり 60〜110ドル(約 8,900〜16,300円)なので、1人で使うとこの水準になります。複数人で割れば大きく下がります。

大きな出費と、日程別の総額

1日あたりの基本とは別に、その旅でしか発生しない大きな出費があります。クルーズ、ファンシーパンのケーブルカー、ハザンループがこれにあたります。

日程大きな出費の合計内訳
5日155〜305ドル(約 22,900〜45,100円)1泊クルーズ、ニンビン日帰り、空港送迎
7〜8日上記にファンシーパンとトレッキングが加わりますケーブルカー 約4,930円 (約 850,000 VND)、ガイド、入場料、サパへの往復
10〜12日さらにハザンループが加わりますイージーライダー 150〜379ドル、ハザンへの往復

5日の「155〜305ドル」の幅がなぜ2倍あるのかというと、クルーズの選択で決まるからです。1泊クルーズの下限が130ドル、上位クラスが250ドルですから、この差がそのまま総額に響きます。逆にいえば、5日の日程で予算を調整するレバーはクルーズしかありません。

この大きな出費に1日あたりの基本を足したものが、旅全体の総額になります。

日程総額(航空券を除く、1人)円の目安1日あたりに直すと
5日305〜580ドル約 45,100〜85,800円61〜116ドル
7〜8日480〜830ドル約 71,000〜122,800円60〜118ドル
10〜12日700〜1,250ドル約 103,600〜185,000円58〜125ドル

いちばん右の列を見てください。日数が伸びても、1日あたりの金額はほとんど変わりません。1日あたり60〜120ドルの範囲に、どの日程でも収まります。これは、日数が増えるほど大きな出費も増えるものの、移動と宿の効率が上がって相殺されるためです。

したがって、予算の判断は「何日行くか」ではなく「1日あたりいくら使うか」で考えたほうが正確です。1日60ドル前後で回すなら宿と食事を抑える形になり、1日120ドル前後なら宿のクラスを上げて移動をチャーター車にできます。

主な支出を一覧にします

個別の項目を、金額の大きい順に並べます。予算を削るならどこを削るかの判断材料になります。

項目金額削れるか
ハザン イージーライダー 3泊4日250〜379ドル(約 37,000〜56,100円)自分で運転すれば下がりますが、免許の条件を満たす必要があります
ハロン湾 2泊クルーズ280〜600ドル(約 41,400〜88,800円)1泊に落とせば大幅に下がります
ハロン湾 1泊クルーズ130〜250ドル(約 19,200〜37,000円)下限が130ドルです。これ以下は避けてください
ハザン イージーライダー 2泊3日約 22,000〜26,100円 (約 3,800,000〜4,500,000 VND)3泊4日より安いですが、止まる回数が減ります
ハロン湾 日帰りクルーズ55〜110ドル(約 8,100〜16,300円)1泊の代わりになりますが、体験の中身が変わります
ニンビン ガイド付き日帰りツアー25〜55ドル(約 3,700〜8,140円)個別手配でも下限に近い金額になります
ファンシーパン ケーブルカー(平日)約4,930円 (約 850,000 VND)週末を避ければ抑えられます
サパへの往復(バン)片道 約1,860〜2,610円 (約 320,000〜450,000 VND)夜行列車と比較して選べます
ハザンへの往復(バス)片道 約1,450〜2,900円 (約 250,000〜500,000 VND)座席の種類で変わります
空港からの送迎約1,160〜2,900円 (約 200,000〜500,000 VND)バスなら 約290円 (約 50,000 VND) まで下がります
チャンアンのボート約1,450円 (約 250,000 VND)タムコックに替えても合計はほぼ同じです

この表を上から見ていくと、削れる余地が大きいのは上位三つだけだとわかります。ハザンのイージーライダーとハロン湾のクルーズです。それ以外の項目は、全部足しても大きな出費一つ分に届きません。予算を組むときは、まずこの二つを決めてしまうのが早いです。

チップの相場

ベトナムにはチップの義務はありませんが、場面によって慣習があります。北部で関係してくるのは次の二つです。

場面相場渡し方
ハロン湾クルーズの乗員1人 5〜10ドル(約 740〜1,480円)渡し方は船の案内に従います
ニンビンの船頭約120〜290円 (約 20,000〜50,000 VND)下船時に直接渡します

ニンビンの船頭へのチップについて補足します。チャンアンのボートは2.5〜3.5時間、タムコックは1.5〜2時間、その間ずっと手で漕いでいます。相場は 約120〜290円 (約 20,000〜50,000 VND) で、チャンアンの乗船料 約1,450円 (約 250,000 VND) に対して1割前後という水準です。義務ではないので、渡すかどうかはご自身で判断してください。

予算を下げるなら、この順番で

総額を抑えたい場合、手をつける順番があります。効果の大きいものから並べます。

順番やること下がる額の目安
1クルーズを2泊から1泊に落とします150〜350ドル(約 22,200〜51,800円)
2クルーズのクラスを上位から下限帯へ移します50〜120ドル(約 7,400〜17,800円)
3ハザンを日程から外します250〜379ドル(約 37,000〜56,100円)と、それに伴う往復と宿泊の分
4宿を中級から節約帯に移します1泊あたり数千円。日数分の積み上げになります
5ファンシーパンを平日に回します週末との差額分
6空港からの移動をバスにします約 870〜2,610円 (約 150,000〜450,000 VND)

この順番になる理由は単純で、金額の大きい項目から手をつけるのが最も効率的だからです。1番と3番はそれぞれ数万円単位で下がります。一方、6番の空港移動は上限でも 約2,610円 (約 450,000 VND) 程度の削減です。入場料や食事を切り詰めても総額はほとんど動きません。

ただし、1番から3番はいずれも体験の中身を削ります。1泊クルーズを日帰りにすれば1万円以上下がりますが、船の上にいる時間が24時間から4〜6時間に減ります。何を優先するかを決めたうえで判断してください。逆に、5番と6番は体験を削らずに下がるので、まずここから手をつけるという考え方もあります。

現金とカードの使い分け

都市部ではカードとQR決済が使えますが、地方に行くほど現金の比重が上がります。北部での目安を書きます。

  • ハノイ市内。ホテル、レストラン、大型店ではカードが使えます。屋台と路上の店、市内バスは現金です。
  • ハロン湾のクルーズ。本体の料金は予約の時点で決済している形が中心です。船内での飲みものは船によって扱いが違うので、少額の現金を持っておいてください。
  • サパ。町のホテルとレストランはカードが使えますが、谷のホームステイと入場料は現金です。
  • ニンビン。ボートの料金と入場料は現金です。チップも現金です。
  • ハザン。高原ではほぼ現金です。給油所も現金です。ループに入る前にハザンの町で用意してください。

ハザンループに入る前に、必要な現金をハザンの町で用意してください。高原の集落でATMやカード決済を当てにするのは避けたほうが安全です。ガソリン代がループ全体で 約1,450〜2,030円 (約 250,000〜350,000 VND)、入場料が合わせて千円程度、それに宿と食事の分が必要です。現金が尽きると、集落では対処のしようがありません。

16. 古い情報が間違って書いていること

北部ベトナムは、この1年から2年で変わった点がいくつかあります。行政区画の再編、空港の動線変更、運賃の改定、免許の規則改正です。2025年より前に書かれた情報は、そのままでは使えない項目があると考えてください。

よく見かける記述と、実際の状況

資料によく書かれている内容と、現在の状況を並べます。左の列に心当たりがあるものは、右の列で置き換えてください。

よく書かれていること実際
ハザン省2025年7月1日付でトゥエンクアン省に統合されました。ハザンは都市名、地域名として残ります
サパはラオカイ省で、省都はラオカイ市ラオカイ省は存続していますが、省都はイエンバイ市に移りました
86番バスは45,000 VND空港の公式掲示は50,000 VNDです
ノイバイでは配車アプリの車にターミナル前で乗る2026年8月3日から、T2はP1駐車場、T1はP2駐車場での乗車です
空港タクシーには定額運賃がある定額はありません。1kmあたり 15,000〜16,700 VND のメーター制です
ハロン湾まで水上飛行機で行ける2026年初めに運航を停止しました
ハロン湾の入場料は単一料金ルート別に 260,000〜310,000 VND、1泊の区分は 550,000〜750,000 VND です
ベトナムのA1免許で175ccまで乗れる2025年1月1日から125ccまでに変わりました
四輪の国際運転免許証で二輪に乗れるB欄しか記載がないため乗れません
ハロン湾のクルーズは一年中通常運航7月から9月は台風で出航が中止された例があります
サパの棚田はいつでも緑10月末から3月は刈り取り後の茶色い切り株です
ニンビンのチャンアンとタムコックは同じ場所船着き場も料金も所要時間も別です

特に影響が大きい三つ

この表の中で、知らないと実際に困るものを三つ挙げます。

ノイバイの動線変更

2026年8月3日07:00から施行された変更です。配車アプリの車がターミナル前に停車できなくなり、T2はP1駐車場、T1はP2駐車場まで歩くことになりました。到着階前の6車線も用途が決まっていて、契約タクシーは4番車線の3〜10番柱です。知らずに到着すると、荷物を持って駐車場を探すことになります。

二輪の免許要件

四輪だけの国際運転免許証では二輪を運転できません。B欄しか記載がないためです。この状態で運転すれば無免許で運転していることになり、事故のときに補償を受けられないおそれがあります。ハザンループを自分で運転する予定なら、出発前に発給元と保険会社の両方に確認してください。

水上飛行機の運航停止

ハノイからハロン湾まで空路で行く手段として紹介されていることがありますが、2026年初めに運航を停止しました。現在は道路のみです。この前提で日程を組んでいると、ハロン湾への往復に4.5〜5時間かかることを見落とします。

情報を確かめるときの順番

旅行の直前に情報を確認する場合、どこを見るかで正確さが変わります。優先順位を書きます。

確認したいこといちばん確実な確認先注意点
空港の乗降場所空港の公式案内2026年8月3日の変更が反映されているかを見ます
バスの運賃空港や停留所の掲示86番の45,000という数字はここで確かめられます
クルーズの出航可否予約した船会社直前まで確定しないことがあります
山道の通行状況現地の宿、ドライバー雨季は前日と当日の両方で確認してください
棚田の色づきサパの宿年によって前後します。現地に聞くのが確実です
入場料の改定現地の窓口本ガイドの金額も改定されれば変わります

共通しているのは、現地の掲示と現地の人がいちばん新しいという点です。ウェブ上の情報は更新が遅れることがあります。特に2025年7月の行政区画再編と2026年8月の空港動線変更は、施行から日が浅いので、まだ古い記述が残っている資料が多くあります。

ベトナムの入国条件は国籍によって違います。滞在可能な日数、電子ビザの要否、必要な残存期間などは出発前に必ず確認してください。条件と手続きの流れはベトナムのビザと電子ビザのガイドにまとめてあります。

17. 次に読むもの

ここまでは北部全体をどう組み立てるかという話でした。行き先が決まったら、次は場所ごとの詳しい情報が必要になります。北部の五つの目的地には、それぞれ個別のガイドがあります。

目的地ごとの詳しいガイド

ガイドどんなときに読むか
ハノイ観光ガイド旧市街の歩き方、見どころの回り方、食事の店選びを決めるとき
ハロン湾クルーズの選び方ガイド船の価格帯とクラス、湾の選び方、予約の実務を決めるとき
サパ観光ガイドトレッキングのコース選び、ガイドの手配、宿の位置を決めるとき
ハノイからのニンビン日帰りガイド日帰りの時間配分と、ボートと階段の組み合わせを決めるとき
ハザンループ完全ガイドループの日割り、走る順番、宿泊地を決めるとき
ハノイの宿はどこに取るべきかエリアの絞り込みと、送迎の来る範囲を確認するとき
ノイバイ空港からハノイ市内への移動ガイド到着時刻と荷物の量から手段を決めるとき

出発前に読んでおくと役立つもの

目的地に関係なく、ベトナムに行く前に確認しておいたほうが良いことがあります。特に入国条件と通信手段は、出発前でないと手を打てません。

ガイドいつまでに読むか
ベトナムのビザと電子ビザのガイド航空券を取る前。国籍によって条件が違います
ベトナムのeSIMガイド出発前。到着直後から通信が必要になります
ベトナムの通貨と両替ガイド出発前。現金の用意と両替の場所を決めます
GrabとGreen SMの使い方ガイド出発前。アプリの登録と支払い方法の設定を済ませておきます
ベトナムでよくある観光客向けの詐欺と対処法出発前。手口を知っておけば大半は避けられます

北部以外のベトナム

北部を回り終えて、次はどこかという段階になったら、中部と南部があります。北部と中部では、旅の性格がかなり違います。

地域北部との違いガイド
中部都市どうしが近く、移動時間が短いです。海で泳げますベトナム中部の旅行ガイド
全土北中南をどう組み合わせるかという視点で書いていますベトナム旅行ガイド

北部と中部を一つの旅程に入れることもできます。ただし、北部だけで最低5日、中部だけで最低4日は必要なので、合わせると10日前後になります。日数が限られているなら、どちらか一方に絞ったほうが密度が上がります。

読む順番の目安

準備の段階に合わせて読む順番を決めると、手戻りが減ります。まず日数と時期を決め、次に入国条件を確認し、それから宿と船を押さえ、最後に現地での動き方を詰める、という流れです。

準備の段階決めること読むもの
1. 日数と時期5日、7〜8日、10〜12日のどれにするか。何月に行くかこのページの日程と季節の項
2. 入国条件ビザの要否と滞在可能日数ビザと電子ビザのガイド
3. 船と宿クルーズのクラスとハノイの宿ハロン湾クルーズのガイド、ハノイの宿のガイド
4. 移動手段空港からの移動と、各区間の手段ノイバイ空港からの移動ガイド
5. 現地での動き方行き先ごとの回り方各目的地のガイド
📚 ベトナム北部のガイドをもっと見る
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10月のダナン:洪水・台風、どう計画する?11月のダナン:涼しく静かな雨の季節12月のダナン:涼しい日・クリスマス・海辺の年越し12月のニャチャン:島ツアーが出ない日と街で過ごす日、そして年末の宿代1月のダナン:穏やかな気候とテト、何をする?1月のニャチャン旅行:天気と海と島、年始の混雑とホテル料金、持ち物まで2月のダナン:テトの賑わいと春の気配2月のニャチャン旅行:一年で最も雨が少ない月の天気と海、テト旧正月の料金と混雑3月のダナン:暖かく乾いた、ビーチシーズンの始まり3月のニャチャン旅行: 海が穏やかになる月、天気と海水温、そして料金4月のダナン:日差し・穏やかな海・少ない人出5月のダナン:夏の前の、暑いビーチ日和6月のダナン:暑さ・穏やかな海・花火シーズン7月のダナン:真夏・澄んだ海・長いビーチ日和8月のダナン:猛暑と最初の雨、何をする?9月のダナン:雨が戻る——それでも行く価値は?インターコンチネンタル ダナン サン ペニンシュラ リゾート徹底ガイド|あなたに合う?判断のすべてヴィンパール・サファリ・フーコック:餌やり時間割とサファリバスの締切、チケットの選び方ヴィンワンダーズ・フーコック|チケット料金とエリア別の営業時間、公演スケジュールとサファリのセット券カムラン空港からニャチャン市内へ|乗り継ぎ組が先に知っておきたいターミナルと料金の話クーラオチャム日帰り完全ガイド ホイアン発チャム島の最新ルールクチトンネルの料金は二枚に分かれます:ベンディンとベンズオックコンダオの宿はどこに取るか:リゾート4軒と町のホテル、場所ごとの違いコンダオ島 旅行ガイド|行き方と船の時刻、監獄跡・ビーチ・ホテルまでシンフォニー・オブ・ザ・シーとキス・オブ・ザ・シー、どっちを見るべき?ダナン ホテル・リゾート おすすめ|カテゴリ別厳選ガイドダナン・ドルフィナリウム「Dance of the Ocean」完全ガイド|ダナン初のイルカ・アシカショーダナン・ホイアンの荷物預かり:スーツケース、どこに預ける?ダナン・ホイアンの雨季と台風シーズン(9〜11月)行ってもいい?キャンセルすべき?正直な判断ガイドダナンからフエへ列車で:ハイヴァン海岸の絶景を車窓にダナンからフエへ日帰り:王宮・帝陵・行き方ダナンからホイアンへの一番ラクな行き方(車・Grab・バス比較)ダナンでゴルフ:名コース・グリーンフィー・予約のコツダナンで一ヶ月暮らす:生活費・ネット・住むエリアダナンで地元客が並ぶバインミーの名店ダナンで絶対食べたい料理10品(どこで食べるかも)ダナンとニャチャン、どっちを選ぶ?ビーチ旅行の徹底比較ダナンとフーコック、どっちを選ぶ?旅の月と過ごし方で決める完全比較ダナンのアクティビティ:予約する価値のあるツアー・体験ダナンのヴィーガン・ベジ:どこで食べ、どう頼むダナンのコーヒー、何を頼む?おすすめカフェもダナンのゴールデンブリッジ、手の上の黄金の橋のすべてダナンのチャム彫刻博物館、行く価値ある?ダナンのドラゴン橋、火と水のショーの時間と特等席ダナンのナイトライフ完全ガイド:費用・閉店時刻・帰り方ダナンのバイクレンタル:料金・ルール・正直なリスクダナンのバインセオ・ネムルイ、こう巻いて食べるダナンのハネムーンが正解な理由:5つ星リゾートも手が届くロマンスダナンのハン川ナイトクルーズ、火を吐く時間に川の上にいる便はどれかダナンのベストシーズンはいつ?月別にずばりダナンのベストビーチ、あなたに合うのは?ダナンのマッサージ・スパ、何を受けていくら払う?ダナンのミーケービーチ:白砂・サーフィン・日の出と「チャイナビーチ」ダナンの三日月ウォーターパーク:屋内スライダー・温泉・ビーチが一つにダナンの名物麺ミー・クアン、上手な頼み方ダナンの天気:乾季と雨季を、月別で完全ガイドダナンの海鮮、ぼったくられず美味しく食べる方法ダナンの移動:Grab・タクシー・バイク・徒歩ダナンの買い物、ハン市場で何を買う?(買える物と場所)ダナンの車チャーター: 料金の決まり方、Grabとの分かれ目、一日の組み方ダナンの魚すり身麺ブンチャーカー、何を頼む?ダナンはどこに泊まる?エリア別ホテル選び完全ガイド|5つの拠点と旅行者タイプ別おすすめダナン一人旅:バイク配車の料金、一人で食べられる一杯、宿のエリアと三日間の時間割ダナン国際花火大会2026(DIFF):日程・チケット・無料で観る方法ダナン旅行、実際いくら?リアルな予算の話ダナン旅行の持ち物:時期・同行者別チェックリストダナン旅行完全ガイド2026:航空券・天気・ホテル・グルメまで丸わかりダナン深夜・早朝到着: 予約すべき夜、空港でできないこと、午前の使い方ダナン発の日帰りベスト:どこまで足を延ばす?ダナン空港から市内・ホイアン 2026:Grab・タクシー・送迎ダナン空港ファストトラック徹底解説:料金の内訳、混雑する時間帯、不要なケースダナン観光でやること全部:料金・営業時間・予約が要る場所と要らない場所ダナン観光モデルコース 3日・4日・5日の時間割つきダナン随一の夕日スポット、ソンチャ半島とレディブッダダラットのダタンラ滝とアルパインコースター|チケットの買い方、料金、受付終了時刻ダラットの宿はどこに取る?歩ける場所と車が要る場所ダラット旅行ガイド:見どころと日程、気温、料金、宿泊エリア、行き方テト・チュントゥー:旅行者のためのベトナム中秋節ガイドニャチャン・ヴィンワンダーズ完全ガイド|チケット料金、1日券と16時以降券の違い、ケーブルカーと園内施設までニャチャンからダラットへの行き方:バスとリムジンの料金、所要時間、乗り場までニャチャンのナイトライフ:ナイトマーケット・ルーフトップ・ビーチクラブの閉店時刻ニャチャンのホテルはどのエリア?5地区を宿タイプ別に比較ニャチャンの泥温泉(マッドバス)完全ガイド|5施設の料金比較、泥に浸かる20分の中身、行き方と持ち物ニャチャンの見どころまとめ:ポーナガル・海洋博物館からホンタム・ヤンバイまで、半日と一日で分けるニャチャンの雨季(9〜11月)は行く価値ある?台風と正直に向き合う決定版ガイドニャチャンの食べ物まとめ:ブンスア・ネムヌン・バインカンの値段と店、海鮮の頼み方ニャチャン島巡り完全ガイド|パーティーボートと貸切スピードボートの違い、4島の中身と料金、湾の入場料までニャチャン旅行完全ガイド|エリア別コース・ベストシーズン・予算で選ぶベトナム随一のビーチヌイタンタイ温泉 完全ガイド|ダナン近郊の森に湧く天然温泉テーマパークバーナーヒルズ完全攻略|ゴールデンブリッジ・料金・行き方・混雑回避のすべてバーナーヒルズ山頂泊、メルキュールの料金と早朝ケーブルカーとゴールデンブリッジハイアット リージェンシー ダナン徹底レビュー:マーブルマウンテン最寄りの家族向けリゾートハイヴァン峠、ダナンからフエへ:バイク・車・イージーライダーパノラマ・ニャチャン宿泊ガイド:同じ建物に名前がいくつもある理由と予約前の確認フーコック ホッピング|アンターイ諸島の出発港・島までの距離・所要時間・料金と3島ツアーの選び方フーコック ホントム島ケーブルカー完全ガイド|料金85万ドンの中身と、午前便と午後便で滞在時間が倍違う理由フーコック島、いつ行くのがいい?月別の天気とベストシーズンフーコック島の宿、どのエリアに泊まる?目的別おすすめ5エリア徹底ガイドフーコック島の行き方と回り方:到着時刻・移動時間・一日の予算フーコック島の遊び方完全ガイド|アクティビティ・観光の決定版フエの宿はどこに取るか:歩いて回れる川の南側と、車が要る郊外フエ旅行ガイド:ベトナム最後の王都を、きちんと味わうフォンニャの洞窟 完全ガイド:ベトナム最大の洞窟王国へベトナムで違法なもの:加熱式たばこの持ち込み禁止と罰金の一覧ベトナムのeSIM・SIM:料金・値段・設定を全部まとめベトナムのGrab vs Xanh SM vs Be(2026):どれが一番安い?使い方までベトナムのお金:現金かカードか、いくら持っていく?ベトナムのチップ・マナー、いくらをいつ?ベトナムのビザとe-VISA:誰に必要で、どう申請する?ベトナムは安全?よくある詐欺の全部と30秒の防御法ベトナム入国2026最新ガイド|ダナン・ホーチミン・ハノイ、7月から変わる健康申告とデジタル到着カードベトナム旅行完全ガイド|地域・ベストシーズン・モデルコース・予算・ビザ・交通ベトナム最大の仏像、レディブッダとリンウン寺ベトナム都市間移動ガイド|飛行機・列車・バスを距離別に比較ホーチミン(サイゴン)の宿 エリア別おすすめガイドホーチミン4区シーフード街ヴィンカイン通りの歩き方ホーチミン観光ガイド完全版|サイゴン旅行の決定版ホーチミン観光とベトナム南部のまわり方ガイド2026|何日必要・治安・予算までホイアンで予約したいツアー・教室・ボートホイアンで何をする?ランタンの先の楽しみ方ホイアンで食べるべきもの:カオラウ・ホワイトローズはどこでホイアンのチャークエ・ハーブ村:庭で過ごす半日ホイアンのバスケットボート、乗る価値ある?料金・コツ・ぼったくり注意ホイアンのビーチ、アンバン vs クアダイどっち?ホイアンのランタン祭り:日程・楽しみ方・灯籠の流し方ホイアンの仕立て屋、ぼったくられず上手に作る方法ホイアンの宿、旧市街・ビーチ・田園どこがいい?ホイアンの料理教室、どこで習い何を作る?ホイアンの歩き方:車禁止の旧市街・Grab・駐車ホイアンの浸水シーズン: 水が来る順番、閉まる場所、宿の選び方までホイアン観光ガイド|ランタンの旧市街を歩き尽くす完全版ホイアン観光の日程:1日・2日・3日のまわり方と入場券、開いている時刻マーブルマウンテン(五行山)ダナン観光ガイド:料金・エレベーター・行き方を徹底解説マンデン(Mang Den):ベトナムの「第二のダラット」、中部高原の秘境ミーソン遺跡、いつ行くのがいい?料金・ツアー・コツムイネー・ファンティエット旅行ガイド:二つの砂丘と料金、行き方、宿、日程ムイネーの宿はどこに取るか:海沿いと道路向かい、区間ごとの違いと料金ムスリムフレンドリーなダナン:ハラル料理・モスク・礼拝室ロンタイン国際空港ガイド:開港時期とタンソンニャットとの違い両親と行くダナン旅行:朝いちばんの海辺から夜のクルーズまで、一日の組み立て方中部ベトナム完全ガイド|ダナン・ホイアン・フエ・フォンニャ子連れダナン、本当にラクに楽しむコツ鏡のような水面、ラップアン干潟の日の出(行く時間がカギ)雨のダナンで何をする?室内で楽しむ15のこと
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北部ベトナム よくある質問

Q. ベトナム北部は何日あれば回れますか。
7〜8日あれば、ハノイ、ハロン湾、ニンビン、サパの四か所が無理なく入ります。5日でもハノイ、ハロン湾、ニンビンの三か所は成立しますが、天候でクルーズが中止になったときの逃げ道がありません。ハザンループまで入れるなら10〜12日が必要です。理由は移動時間にあります。7〜8日の日程で純粋な移動に使う時間は20〜21時間、10〜12日では32〜35時間になります。ここに一周350kmのハザンループは含まれていません。日数を先に決めて、行ける場所をそこから逆算するのが確実です。
Q. いつ行くのがいちばん良いですか。
10月です。四つの目的地の見ごろが重なる唯一の月だからです。サパの棚田が黄金色になり、ハロン湾のクルーズに適した時期が始まり、ハノイが涼しく乾いて晴れ、ハザンでも雨季が明けて道路状況が安定します。次に良いのが11月から12月で、ハロン湾は年間で最も条件が良くなりますが、サパの棚田はすでに刈り取られています。混雑を避けたいなら3月から4月です。天候は二番目に良く、旅行者の数はまだ増えていません。この時期のサパとハザンでは、田植え前の水を張った棚田が見られます。
Q. ハロン湾は日帰りでも大丈夫ですか。
日帰りでも成立しますが、1泊クルーズをおすすめします。日帰りだと水の上にいられるのは4〜6時間で、そのうちかなりの部分を往復の航行に使います。1泊なら船上に約24時間いられるので、夕方と朝の両方を海の上で過ごせます。料金は日帰りが55〜110ドル(約 8,100〜16,300円)、1泊が130〜250ドル(約 19,200〜37,000円)です。1泊クルーズには湾の入場料、3食、カヤックなどが含まれるので、内訳を分解すると差額ほどの開きはありません。ただし1泊60ドル前後の商品は避けてください。信頼できる下限は130〜160ドルです。
Q. サパとハザン、どちらか一つならどちらですか。
初めての方にはサパです。往復11〜12時間で、2泊3日から成立し、ケーブルカーでファンシーパンの山頂近くまで上がれます。棚田を歩く距離も自分で選べるので、体力に合わせて調整できます。ハザンは往復12〜14時間に加えて一周350kmのループがあり、標準で3泊4日、実質的には5日を使います。二輪の後部座席で1日中走る行程なので、体への負担が大きく異なります。両方を続けて入れると往復だけで23〜26時間になるため、12日未満の日程ではどちらか一方に絞ってください。
Q. ハザンループは自分で運転できなくても回れますか。
回れます。イージーライダーという方法があり、地元のドライバーの二輪の後部座席に乗ってループを回ってもらう形です。2泊3日と3泊4日で料金が設定された商品として手配できます。料金は2泊3日で 約22,000〜26,100円 (約 3,800,000〜4,500,000 VND)、3泊4日で250〜379ドル(約 37,000〜56,100円)です。どちらもドライバー、宿、食事、ルート手配が含まれます。むしろ自分で運転するほうが条件は厳しく、四輪だけの国際運転免許証では二輪を運転できません。B欄しか記載がないためで、この状態で事故を起こすと補償を受けられないおそれがあります。
Q. ノイバイ空港からハノイ市内までは、どう行くのが良いですか。
到着時刻と荷物の量で決めてください。日中に着いて荷物が少なければ86番バスが 約290円 (約 50,000 VND) で、ハノイ駅まで50〜55分です。深夜着や荷物が多い場合は契約タクシーで、約2,320〜2,900円 (約 400,000〜500,000 VND) かかります。距離は27〜30km、所要40〜60分です。注意点が一つあります。2026年8月3日から、配車アプリで呼んだ車はターミナル前に停車できなくなりました。T2はP1駐車場、T1はP2駐車場まで自分で歩くことになります。契約タクシーとの差額は 約870円 (約 150,000 VND) 程度なので、条件によっては契約タクシーのほうが楽です。
Q. 予算はどのくらい見ておけばよいですか。
航空券を除いて、1人あたり5日で305〜580ドル(約 45,100〜85,800円)、7〜8日で480〜830ドル(約 71,000〜122,800円)、10〜12日で700〜1,250ドル(約 103,600〜185,000円)です。1日あたりに直すと、どの日程でも60〜120ドルの範囲に収まります。日々の出費は節約なら25〜40ドル、中級で30〜55ドル、快適さを求めるなら120ドル以上です。総額の幅を決めるのはクルーズのクラスとハザンのループの二つだけで、入場料や食事はほとんど影響しません。予算を調整したいなら、この二つから手をつけてください。
Q. ハザン省はなくなったと聞きましたが、行けますか。
行けます。変わったのは行政上の名前だけで、料金も運営も道路も従来どおりです。2025年7月1日にベトナム全国で省と直轄市が63から34に再編され、ハザン省はトゥエンクアン省に統合されました。ただしハザンという地名は、都市名としても高原地帯を指す地域名としても残っています。ハザンループという呼び名も変わりません。実務上の影響としては、宿の予約サイトで住所が「Tuyên Quang」と表示されることがある程度です。バスのチケットには従来どおり「Hà Giang」と書かれています。同じ再編でサパの属するラオカイ省も、名前は残ったものの省都がイエンバイ市に移りました。

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