ダナンからフエへ列車で:ハイヴァン海岸の絶景を車窓に

ダナンからフエへ列車で:ハイヴァン海岸の絶景を車窓に

この区間、慣れた人はバスを選びません。どの列車に乗り、どちら側に座り、どう予約するか——乗ったつもりで全部まとめました。

最終更新:2026年6月
ダナン↔フエの列車・早わかり

🚆 距離・時間 約103km、2時間30分〜3時間30分。トンネル経由の車より遅いが、景色は別格
🪟 座る側 ダナン→フエは右側、フエ→ダナンは左側が海・海岸ビュー
🎟️ 2種類 ヘリテージ観光列車(HD・レトロ車両+生演奏)と一般の統一鉄道(SE・安くて本数多い)
💸 料金 一般SEのソフトシート約8万〜15万ドン($3〜6)、ヘリテージ約18万〜46万ドン。両替・カード
🕖 時刻 ヘリテージはHD2が朝07:45発・HD4が午後14:20発(ダナン→フエ)。一般SEも日中便が複数
🛒 予約 公式dsvn.vn・アプリは外国カードが失敗しがち→外国カードが通り座席比較も楽なKlook·KKdayが安心
📍 駅の場所 ダナン駅は中心部の西2km、空港からGrabで約10分。フエ駅は中心部まで歩ける
🏯 フエ到着後 王宮・帝陵・フォン川。日帰りも可能だが1泊がおすすめ
ダナン フエ 列車
ランコー湾を見下ろす高い線路を行くベトナム鉄道の列車——ダナン〜フエ線のハイライト。写真: Emilio Labrador, CC BY 2.0, Wikimedia Commons.

1. なぜバス・タクシーではなく列車なのか

ダナンとフエを結ぶ鉄道は、ベトナムで最も美しい区間とよく言われます。 線路はハイヴァン峠の海側の崖にへばりつくように走り——そしてこの景色は車からは見えません。車は山の下のハイヴァン・トンネルを一気に抜けてしまうからです。峠越えをするのはバイクと一部のツアー車だけ、それでも線路が刻まれた海沿いの崖までは届きません。つまりこの海岸線をきちんと見られるのは、ほぼ列車だけなのです。

距離は約103km、所要は2時間30分〜3時間30分ほど。車ならトンネル経由で約1時間45分なので、確かに列車は遅い。でもその1時間半の差が、ダナン湾を見下ろす高台の眺め、フランス統治時代に掘られた短いトンネルの連続、そして峠の向こうのランコー潟湖の三日月形の入り江で埋まります。窓を開ければ潮の香りまで入ってきます。

💡 結論: 時間が惜しいなら車が速い。でも移動そのものを楽しみたいなら列車です。写真好きなら迷う必要なし。いちばん賢いのは片道は列車、もう片道はハイヴァン峠を車かバイクで越える組み合わせ。峠頂上の眺めと崖の鉄道、両方を味わえます。

この記事はダナン旅行マスターガイドのうち「列車でフエへ」を深掘りしたものです。どの列車・どの席・どう予約するか、以下で順に。

2. 2種類の列車:ヘリテージ観光列車 vs 一般の統一鉄道

この区間には性格の違う2種類の列車が走ります。選ぶ基準は「体験を取るか、安さを取るか」です。

ヘリテージ観光列車(HD) 一般の統一鉄道(SE)
正体 2024年開始の「中部遺産連結」観光列車。レトロ調にリニューアルした車両 ハノイ〜ホーチミンを結ぶ幹線列車の一区間
雰囲気 フエ伝統音楽(カーフエ)の生演奏、フエ料理の車両、ランコー駅で約10分の撮影停車 飾らない地元列車。軽食カート、地元客に混ざって乗る面白さ
料金 約18万〜46万ドン(等級・曜日で変動) ソフトシート約8万〜15万ドン($3〜6)
座席 指定のソフトシート・プレミアム・VIP。向きが固定の場合あり ソフトシート、4人ソフト寝台、6人ハード寝台——席を自分で選べる
本数 1日2本前後(朝・午後) 昼夜あわせて多い
向く人 体験と写真が目的、時間に余裕 安く柔軟に、またはヘリテージ満席のとき

選び方: この区間が旅のハイライトならヘリテージ列車の雰囲気は値段に見合います。単なる移動ならば一般SEのほうがずっと安く、自分で右側の窓側を選べるのも利点。景色はどちらも同じ——一般列車は生演奏と新車両がないだけです。

3. 時刻表:何時発・何時着

ダナン→フエ(北行き)は、日中に乗らないとハイヴァンの景色が見えません。夜行もこの区間を走りますが真っ暗。ここだけは必ず日中便を。

ヘリテージ観光列車(ダナン → フエ)

  • HD2(朝): ダナン約07:45発 → フエ約11:30着
  • HD4(午後): ダナン約14:20発 → フエ約17:30着
  • 逆方向(フエ → ダナン)はHD1・HD3が運行

一般の統一鉄道(SE)

SE系統が1日に何本もこの区間を通ります。午前〜昼にダナンを出る便を選べば、明るいうちにハイヴァンを越えられます。正確な時刻は季節で変わるので、予約サイトやアプリで当日の「Da Nang → Hue」を検索するのが確実です。

💡 朝の便がおすすめ: 朝の列車(HD2など)ならフエに昼ごろ着き、王宮や帝陵を回る半日が残ります。午後便は到着が夕方近くなので、フエで1泊する場合にぴったりです。

4. 料金と座席クラス

値段は「どの列車のどの席か」でけっこう変わりますが、短い区間なのでどれを選んでも高くはありません。

座席 おおよその料金(片道) 感じ
一般SE ソフトシート 約8万〜15万ドン($3〜6) コスパ最高。エアコン・リクライニング
一般SE ソフト寝台(4人室) 少し高め 短い日中区間には贅沢だが横になりたいなら
ヘリテージ ソフトシート 平日約18万 / 週末約21万ドン 新車両+生演奏込み
ヘリテージ VIP 平日約39.5万 / 週末約46万ドン 最も広い座席(2026年4月導入)

2026年3月からはヘリテージ列車に、座席を56→32席に減らしたプレミアム・ソフトシート車両も登場し、足元がかなりゆったり。料金は販売元・季節で異なるので予約時に最終確認を。旅行全体の予算から見れば、この区間はどのクラスでも負担は小さめです。👉 Klookで最新の価格・座席を確認

5. ⭐ 海を見るにはどちら側に座るか

この記事でいちばん大事な一点です。ダナン → フエは進行方向の右側に座ると海と海岸が見えます。逆のフエ → ダナンなら左側です。

方向 海・海岸が見える側
ダナン → フエ(北行き) 右側
フエ → ダナン(南行き) 左側
⚠️ 注意:ダナン駅は行き止まりの終着式構造です。 ハノイやホーチミンから来た列車はダナンで機関車を反対側に付け替えるため、座席の前後の向きが入れ替わります。ダナンから乗り始めるなら問題ありませんが、もっと南から乗ってきた場合は「右側」の基準がダナン以降で逆になることがあります。席に着いたら、実際にどちらの窓に海が見えるか一度確認を。

一般SE列車は席を自分で選べるので右側の窓側を取りやすい。ヘリテージ列車は座席が指定・固定のことがあるので、予約時に「右側の窓側」を指定するか、窓側の座席番号を確認しましょう。繁忙期は良い席から埋まります。

ダナンからフエへ列車で:ハイヴァン海岸の絶景を車窓に
ハイヴァン峠の下に広がるランコー潟湖 — フエへ向かう列車が縁取る三日月の入り江。写真: Andre Hospers, CC BY 4.0, Wikimedia Commons.

6. 車窓に広がる景色

発車後しばらくは市街を抜け、やがてダナン湾の青が右手に開けます。列車はハイヴァン山の海側斜面を登っていき、振り返ればダナンの街並みとビーチが一望に。

続いてフランス統治時代の短いトンネルが次々と現れ、数秒の暗闇のあとに海がパッと戻ってくる——このリズムが妙に癖になります。峠を越えて下り始めると、ランコーの三日月形の入り江と潟湖が登場。霧のかかった山の下に静かな水面、漁船、そして水上の高床式家屋やバスケットボートまで。

フエが近づくと景色はまた一変します。果てしない田んぼ、水牛、小さな村が窓を流れていきます。カメラやスマホは早めに構えて——いちばんの一枚は前触れなく過ぎ去ります。

📍 沿線の見どころを地図で先に押さえておくと安心です:

地図 地図

7. チケットの予約方法

「安く」買うか「楽に」買うかの選択です。

① 公式(直接予約)

ベトナム鉄道の公式サイトdsvn.vnまたは「Đường sắt Việt Nam」アプリなら基本料金のまま直接買えます。難点は外国発行カードの決済が失敗しやすいこと、英語表示が使いにくいことです。

② 代理サイト(楽)

Baolau・12Goなどの代理サイトやKlook・KKdayは外国カードが通りやすく、座席や時刻を一覧で比較できます。少し手数料を払う代わりに安心。特にヘリテージ列車や繁忙期の窓側は早めに押さえておくのが得策です。

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💡 繁忙期(夏・連休・テト旧正月)は良い席がすぐ売り切れます。日程が決まったら早めに予約を。受け取ったQR・PDFの乗車券はスクショし、駅ではパスポートも提示しましょう。

8. ダナン駅・フエ駅の場所と行き方

ダナン駅(Ga Đà Nẵng)

住所は202 Hải Phòng、市中心部から西へ約2km。ハン川やミーケビーチ周辺の宿からGrabで約10分、料金もわずかです。発車の30〜40分前には着いて、チケット確認とホーム探しを。

地図

フエ駅(Ga Huế)

住所は2 Bùi Thị Xuân、フエ中心部の南西の端にあります。フォン川や王宮は遠くなく、川沿いの宿なら徒歩でも、Grabなら数分。降りてすぐ観光を始められる便利な立地です。

地図

9. ホイアンから列車に乗るには

ホイアンに泊まっているなら先に知っておきましょう。ホイアンには鉄道駅がありません。 最寄りがダナン駅です。

そのためホイアン → フエを列車で行くには、まずホイアンからダナン駅まで車で移動(約45分〜1時間)してから乗車します。Grab車・ホテル送迎・チャーター車のいずれでもOK。移動時間を考えると、朝のHD2に乗るならホイアンをかなり早く出る必要があるので、時間に余裕を。

💡 ホイアン発の場合、「ホイアン→ダナン駅(車)→フエ(列車)」は手間に感じることも。そんなときはホイアンから直接フエまでチャーター車でハイヴァン峠を越える方法も比較してみてください(下の「列車 vs 車」参照)。
ダナンからフエへ列車で:ハイヴァン海岸の絶景を車窓に
潟湖の上の高床式漁師小屋とバスケットボート — 車窓からよく見える光景。写真: Clay Gilliland, CC BY-SA 2.0, Wikimedia Commons.

10. 列車 vs 車・バス・リムジンバン

フエへの移動は列車だけではありません。何を重視するかで答えが変わります。

手段 時間 長所 短所
列車 2.5〜3.5時間 海岸の絶景、揺れ少なめ、歩き回れる 途中で停まって撮影不可(ヘリテージのランコー停車を除く)
チャーター車/タクシー 1.75〜2.5時間 ドアtoドア、ハイヴァン峠ラップアン等で停車可 最も高い。トンネル経由だと景色なし
リムジンバン 2〜2.5時間 快適でコスパ良、ホテル送迎 多くはトンネル利用→海岸の景色なし
路線バス 3時間+ 最安 快適性・景色とも限定的

いちばん賢いのは「組み合わせる」こと。 片道は列車で崖の鉄道を、もう片道はチャーター車でハイヴァン峠の頂上を越え、ハイヴァン関の門・ランコー展望台・ラップアン潟湖で写真を。同じ山をまったく違う二つの角度で楽しめます。

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11. 乗る前に知っておくと良いこと

  • 窓側・右側(ダナン→フエ)。 上の「どちら側」を必ず確認。窓が汚れていることもあるので、本当にきれいな写真を狙うならヘリテージのランコー停車かデッキが有利です。
  • 乗り物酔いしやすいなら酔い止めを。 ハイヴァン区間はカーブが多く揺れます。バスほどではありませんが。
  • 水・軽食。 ヘリテージには食堂車、一般列車にはカートがありますが選択肢は限られます。好きな軽食は乗る前に。
  • トイレは一般SE列車だと簡素。ティッシュやウェットティッシュがあると安心です。
  • 荷物は頭上の棚か車両端の荷物置きへ。厳しい重量制限はありませんが、大きなスーツケースは目の届く場所に。
  • 到着後にGrabを呼ぶにはデータ通信が必要——eSIMを先に入れておけば降りた瞬間につながります。

12. フエに着いたら:何を見るか

フエはグエン朝の旧都。駅から近い順に見ていくだけで1日が埋まります。

  • フエ王宮(シタデル) — フォン川北岸、北京の紫禁城を模した城壁の都市。フエの中心。
  • 帝陵 — トゥドゥック帝・ミンマン帝・カイディン帝の陵。郊外に点在するのでGrabか半日ツアーが楽。
  • ティエンムー寺フォン川クルーズ — 夕暮れどきが特に美しい。

詳しい回り方や料金はフエ日帰りガイドにまとめています。朝の列車で来たなら遅い午後の列車でダナンに戻る日帰りも可能ですが、帝陵までしっかり見るならフエで1泊を。ダナン近郊の日帰り一覧もどうぞ。

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13. この列車旅に用意しておくもの

難しい準備はありません。ただ次の3つは出発前に済ませておくとずっと楽です。

  • eSIM — 到着後のGrab手配・地図・チケット確認にデータが要ります。先に入れておけば降りてすぐ使えます。
  • 旅行保険 — 短い移動でも、ベトナム旅行全体をカバーする保険が一つあると安心です。
  • 時期の確認ベストシーズン乾季・雨季を見て日程を。雨季(9〜12月ごろ)は霧で景色が隠れる日もあります。
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ダナン↔フエ 列車のよくある質問(FAQ)

Q. ダナンからフエまで列車でどのくらいかかりますか?
列車と停車により約2時間30分〜3時間30分です。ヘリテージ観光列車はランコー駅で約10分の撮影停車があるため少し長め。車でトンネルを抜ければ約1時間45分ですが、その場合は海岸の景色は見られません。
Q. チケットはいくらですか?
一般の統一鉄道(SE)のソフトシートが最も安く約8万〜15万ドン(約$3〜6)。ヘリテージ観光列車は等級と曜日により約18万〜46万ドンです。
Q. 事前に予約すべきですか?
夏・連休・テト(旧正月)などの繁忙期、そしてヘリテージ列車や良い窓側席を狙うなら予約がおすすめです。閑散期の一般列車は当日券も出ますが、希望の席を確保するなら予約が確実です。
Q. 海を見るにはどちら側に座ればいいですか?
ダナン→フエ(北行き)は進行方向の右側、フエ→ダナン(南行き)は左側。ダナン駅は終着式のため、もっと南から来た列車はダナンで向きが変わることがあります。着席後、実際にどちらの窓に海が見えるか確認を。
Q. ヘリテージ列車と一般列車、どちらが良いですか?
体験と写真重視ならヘリテージ(新車両・生演奏・ランコー停車)が価格に見合います。安く柔軟に、席を自分で選びたいなら一般SEが良く、景色は全く同じです。
Q. dsvn.vnで外国カードは使えますか?
公式サイトは基本料金ですが外国発行カードはよく失敗します。通らない場合はBaolau・12GoやKlook・KKdayなどの代理を使うと外国カードが通りやすく、座席選択も簡単です。
Q. ホイアンから直接列車に乗れますか?
いいえ。ホイアンに駅はなく、最寄りのダナン駅まで車で約45分〜1時間移動してから乗ります。手間に感じるなら、ホイアンからフエへのチャーター車(ハイヴァン峠越え)も比較してみてください。
Q. 列車と車、どちらが良いですか?
海岸の景色と快適さは列車、速さと「好きな場所で停まって撮影」はチャーター車です。最良は片道を列車、もう片道を車でハイヴァン峠越えにする組み合わせです。
Q. 揺れて酔いますか?
ハイヴァン区間はカーブが多く揺れますが、バスほどではなく、視界が開けているぶん楽です。酔いやすい人は酔い止めを持ち、遠くの景色を見ましょう。
Q. 荷物の制限はありますか?
厳しい重量制限はありません。大きな荷物は頭上の棚か車両端の荷物置きへ、貴重品は身近に。
Q. 子ども連れでも大丈夫ですか?
はい、家族旅行に向いています。歩き回れてトイレもあり、バスより快適です。子ども用の軽食と水は多めに。
Q. フエ駅から市内へはどう行きますか?
フエ駅は中心部の南西側で、フォン川や王宮は遠くありません。川沿いの宿なら徒歩でも、Grabなら数分です。

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